映画【トランボ ハリウッドに最も嫌われた男】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 自由の国アメリカで思想弾圧された脚本家がいろんな手を使って仕事をして汚名返上名誉挽回していく話。 

●感想

 冒頭で当時のアメリカの状況が説明されて、主人公が共産主義者だから、という理由で仕事が干されていく序盤。主人公は結構なピンチに陥っているとは思いますが、飄々としていてどこか余裕なので重たい話になりそうなところをコミカルに見られるキャラクターで面白かったです。刑務所に入れられても、一瞬で出所しているイメージでした。 

 社会と戦うお父さんとそれについていく家族のパートもよくできていて、お父さんの仕事を手伝ったり、ご近所さんから攻撃されたり、だんだんお父さんが仕事人間になって家族に向き合わなくなっていってバラバラになりそうになるけれども…。そこでまた絆が強くなっていく姿も感動的でした。 

 能力は抜群にある主人公なので、彼の能力に人が集まってきて仕事をしていく。そこで出会うゲテモノ映画ばかり作っている会社の社長のジョン・グッドマンさんが笑えてよかったです。「トランボを使うな。役者を出さない」と脅されても「俺は金と女のために仕事してんだ」とバット振り回す姿は笑えました。【スパルタカス】を作ろうとするカーク・ダグラスとかドイツ人監督と仕事をして成功をしていく姿はエンタメ映画として気持ちよかったです。社会が抹殺しようとしてたのに、しだいに逆転して喝采を送るという構図のカタルシス。 

 ただ主人公以外の映画人たちの名前と顔がイマイチよくわからず、誰が裏切ったんだっけ? 「顔で売ってるって言ってるから、この人役者さんか」とかちょっとわからなくなることもありました。 

 そしてトランボはまだ後に名誉が回復しているけど、ほとんどの人が不遇な人生を送ったんだろうなと勉強になる映画でした。 

☆☆☆☆

鑑賞日: 2016/07/25 TOHOシネマズ川崎

監督ジェイ・ローチ 
脚本ジョン・マクナマラ 
原作ブルース・クック 
出演ブライアン・クランストン 
ダイアン・レイン 
エル・ファニング 
ヘレン・ミレン 
ジョン・グッドマン 

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