映画【十三人の刺客(1963)】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 暴虐な将軍の弟を暗殺チームとそれを阻止する将軍の護衛チームの戦いの話。

●感想

 サイコパスな将軍の弟がやりたい放題のため、このままだと天下ご政道のためにならんと暗殺チームが結成されて、メンバーをリクルートしていって参勤交代の帰る途中のカタキ役チームと数で負ける刺客チームの知略を尽くしてせめぎあってクライマックスで爆発。という娯楽活劇の骨組みで燃える展開になりそうですが、映画全体はひたすら暗くてどんよりとした作風なのが特徴の作品でした。

 平和な時代で敵も味方も人を斬ったことがない侍同士の乱戦で爽快感とか一切なく、白黒の暗い画面に伊福部昭さんの音楽もさらに重厚な雰囲気を倍増させていました。敵も味方も刀を振り回しながら走り回る殺陣とかあまり見たことないので新鮮さがよかったです。個人的には、クライマックスの30分まで大きな見せ場がなく、中盤に川を渡る敵チームを襲撃しようとするけれど影武者がいてどっちがどっちかわからず失敗するというだけで、あとは先回りして宿場を要塞化して待機というだけで動きが少なく、基本は退屈で、よくいえば重厚ですが、悪く言えば鈍重に感じるものでした。それにやっぱり13人の刺客のほとんどがよくわからない人たちなのも描きわけが難しく残念です。

 すべてが終わったと思ったら、剣豪役の西村晃さんが刀が折れて「刀! 助けてくれ!」と叫びながら逃げまどうというキャラクターも問答無用の強いと思っていただけに衝撃のキャラクターで素晴らしかったです。

☆☆☆

鑑賞日:2020/10/30 NHK BSプレミアム

 

監督工藤栄一 
脚本池上金男 
出演片岡千恵蔵 
里見浩太朗 
嵐寛寿郎 
西村晃 
阿部九洲男 
山城新伍 
水島道太郎 
加賀邦男 
汐路章 
沢村精四郎 
春日俊二 
片岡栄二郎 
和崎俊哉 
丘さとみ 
藤純子 
月形龍之介 
河原崎長一郎 
三島ゆり子 
高松錦之助 
神木真寿雄 
高橋漣 
水野浩 
原田甲子郎 
菅貫太郎 
北竜二 
明石潮 
堀正夫 
有川正治 
小田部通麿 
香川良介 
芥川隆行 
丹波哲郎 
内田良平 
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