●こんなお話
ヤクザと取引していた友人がヤクザに娘を誘拐されたってんで、日本へ行って友人の娘を救出するために日本の友人を訪ねて一緒にヤクザと戦う話。
●感想
主人公のもとに旧友が訪ねてきて娘がヤクザに誘拐されたから何とかしてくれと頼まれて、日本へ向かう。友人の家に寝泊まりして、かつての恋人と再会したり、彼女の兄に会いに行って協力を得たり。
そして主人公たちで誘拐された娘を敵対するヤクザの組員と戦って救出。けどそれによって狙われることになって主人公は協力してくれた日本人主人公の兄に話をしに行ったりするけれど何もできない。
しかも敵対するヤクザと救出を頼んできた友人が実は繋がっていたみたいな陰謀が明らかになって刺客に狙われたりしつつ、主人公の寝泊まりしている家に刺客が来て恋人の娘が殺されてしまう。
それで主人公たちが敵のアジトに殴り込んで戦って皆殺し。主人公同士で指を詰め合って友情の深さを確認して終わり。
冒頭から話の筋が飲み込みにくくて終始、何をしているんだろう? というポカンとしたまま進んでしまう印象でした。
話のほとんどは日本の恋人と再会して語り合ったり、夜の街を歩く中、ジャズが流れるような大人な雰囲気の映画でした。奇妙な日本文化になってしまうのは少しありますが、見ててそんなに違和感はないです。むしろ任侠道をハリウッドがしっかりと描いてて、東映のヤクザ映画に白人が映っているような感覚になって見てました。
高倉健さん演じるかつてのヤクザの妹とロバート・ミッチャム演じる主人公は恋に落ちていて主人公は結婚したいけど何故かヒロインはOKしない。そのまま20年とか経っちゃう。その理由がわかったときの高倉健さんとの三角関係が悲しすぎます。
そして敵に急襲されて味方を殺され、娘さんも……。という展開。健さんはドスを構え、ロバート・ミッチャムは片手にショットガン、片手に拳銃で乗り込んでいく。ここで上半身裸になって血まみれで戦う健さんのカッコよさ。完全に東映のヤクザ映画みたいになってました。真上からとらえたカットとかも印象的に挿入されていました。
「義理」や「人情」を何とか捉えようとする白人の映画で、主人公が愛した恋人は実は健さんの……。ということが判明して、主人公がとる行動。白人が指を詰める映像はこの映画で初めて見ました。
事件の真犯人とかは結構簡単にわかっちゃってそこらへんで見せる面白さではなく、ひたすら日本のヤクザ文化をカッコよく映した映画だと思いました。
☆☆☆
鑑賞日:2013/09/26 DVD 2023/05/13 BS12
監督 | シドニー・ポラック |
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脚色 | ポール・シュレイダー |
ロバート・タウン | |
原作 | レナード・シュレイダー |
出演 | ブライアン・キース |
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ロバート・ミッチャム | |
ハーブ・エーデルマン | |
高倉健 | |
岸恵子 | |
Kyosuke Machida | |
岡田英次 | |
汐路章 |