映画【マッシブ・タレント】感想(ネタバレ):ニコラス・ケイジが自分を演じる!破天荒で笑えるアクションコメディ

THE UNBEARABLE WEIGHT OF MASSIVE TALENT
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●こんなお話

 俳優の主人公がスペインの大富豪の誕生パーティーに参加するだけでギャラが凄い仕事に行ったら誘拐事件とかに関わる話。

●感想

 物語は、ニコラス・ケイジ主演の映画を観ていた女性が突然何者かに誘拐されるという、緊張感あるシーンからスタートする。

 一方で本物のニコラス・ケイジは、女優の妻や娘とうまくいかず、家庭に問題を抱えている。俳優としてもスランプ気味で、仕事は少なく、精神的にも追い詰められている。そんな中でとある脚本に出会い、「これはいける」と手応えを感じて自ら監督に売り込むが、期待に反してあっさり断られてしまう。その失望が尾を引いて酒に溺れ、家庭内での立場もさらに悪化してしまう。

 そんなタイミングでエージェントから届いたのが「スペインの大富豪の誕生日パーティーに出席するだけの高額報酬の仕事」。半信半疑ながらも、気晴らしにと受けて現地へ向かうと、その大富豪は筋金入りのニコラス・ケイジファンだった。実は彼は脚本も書いていて、ニコラスに送っていたが、エージェントが勝手に止めていたため本人は知らなかった。脚本を読んだニコラスは感動し、2人で映画を作ろうと盛り上がる。

 しかしその裏で、ニコラスはCIAに呼び出され、大富豪は国際的な犯罪王であり、冒頭で誘拐された女性がその屋敷にいるらしいと知らされ、潜入捜査を依頼される。俳優である自分が本物のスパイ役をやることになるとは思いもしなかった。

 任務として屋敷内に監視カメラを設置することになるが、誤って自分に意識が朦朧となる薬を打ってしまい、ピンチに。しかしCIAの「アクション!」の掛け声で目が覚め、なんとか任務を成功させる。

 屋敷の地下に人質がいるという情報から忍び込もうとするが、大富豪に見つかってしまう。だが連れていかれた先は、誘拐現場ではなく、大量のニコラス・ケイジグッズが飾られた個人ミュージアムのような部屋だった。

 任務と友情の板挟みに悩んだニコラスがその心情を大富豪に正直に打ち明けると、勘違いした大富豪が「彼の家族と和解させよう」と勝手に妻と娘を呼び寄せてしまい、家族はまた「自己中心的だ」と激怒。大富豪の従兄弟が真の犯罪王で、ニコラスの正体を密告したことで、事態は一気に緊迫する。

 ニコラスと大富豪は一時対立し、銃を突きつけ合うが、従兄弟の部下が乱入し、共闘して撃退する。しかしニコラスの娘が誘拐されてしまい、今度は特殊メイクで顔を変え、誰も正体がわからない別人になりすまして交渉に臨む。そこからは激しい銃撃戦、カーチェイス、そして最後はナイフで従兄弟を倒して事件を解決。

 エピローグでは、ニコラスと大富豪が協力して作った映画が上映され、観客から喝采を浴びる。そして家族との関係も修復され、笑顔でおしまい。

 自分ではまだ輝いているつもりでも、世間からの評価や状況が変わってしまい、戸惑いを感じているニコラス・ケイジ本人をオマージュしたような設定が見どころでした。落ちぶれた俳優が再び輝きを取り戻していく姿を、笑いとアクション、そしてちょっとした感動で包んだ、テンポよく楽しめる一本。気軽に見られるアクションコメディとして、飽きずに最後まで楽しめる内容になっていたと思います。

☆☆☆

鑑賞日:2024/02/05 WOWOW

監督トム・ゴーミカン 
脚本トム・ゴーミカン 
ケヴィン・エッテン 
出演ニコラス・ケイジ 
ペドロ・パスカル 
シャロン・ホーガン 
アイク・バリンホルツ 
アレッサンドラ・マストロナルディ 
ジェイコブ・スキーピオ 
ニール・パトリック・ハリス 
ティファニー・ハディッシュ 
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