映画【工作 黒金星(ブラック・ビーナス)と呼ばれた男】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 南北のスパイや軍人や政治家が国家のため保身のためと騙し合う話。

●感想

 北の核開発の実情を探るために主人公の韓国の工作員が、ビジネスマンとして広告ビジネスを北朝鮮の高官に持ちかけて探りを入れていく。疑われつつかわしつつ北朝鮮の中枢に入り込んで行って、いよいよ金正日総書記に…。という潜入もののバレるかバレないかとハラハラドキドキのサスペンスとして安定の面白さが担保されている映画でした。

 それに朝鮮半島の国と国の対立と理解というものを上手いこと入りこませて、南北の工作員同士の腹の探り合いと友情を描きつつ。さらに韓国国内の政治闘争もあってこれまた現場の工作員たちよりも政治家たちの私利私欲が挟まれて、苦悩する主人公という。北寄りの大統領の誕生を阻止するために北朝鮮に韓国側が北朝鮮の挑発行為を…という展開はなかなか新鮮で外国人の自分からするとリアルにありそうで面白い展開でした。そして金正日総書記をどっちに味方につけるのかつけられないのかでハラハラさせるのも楽しいサスペンスシーンでした。

 おバカな上司を持つ部下は大変だなと教えてくれる映画で、おじさんが叔父さんを探して再会して見つめ合うという不思議なシーンを感動的に仕上げてくるのがさすがの韓国映画の力を感じる映画でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2019/10/09 キネカ大森

監督ユン・ジョンビン 
脚本クォン・ソンフィ 
ユン・ジョンビン 
出演ファン・ジョンミン 
イ・ソンミン 
チョ・ジヌン 
チュ・ジフン 
キ・ジュボン 

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