映画【マルモイ ことばあつめ】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　日本統治時代の朝鮮で朝鮮語を残そうとする人たちの話。

●感想

　自分たちの言葉が失われていくという危機に何とか立ち向かうという人々というだけで熱い設定で、暴力で支配する日本軍に何とか隠れて辞書作りをしていく。

　主人公は仕事を失って子どもの学費を払わないと退学になるってんでスリをしたら、それきっかけでハングルの言葉集めを隠れてしている秘密結社で働くことになって、そこから日本軍の追跡をかわしつつハングルの方言集めをしていく。朝鮮半島の場所によって同じ言葉でも全く違う方言になるというのは知らないので、主人公の仲間が集まり同じ言葉を様々な言葉で教えるというのとかは新鮮でした。

　単純明快に秘密裏にことばあつめをして周囲の人たちの協力を得たり、裏切り者が出てピンチになったりと見せ場が次々に発生するので退屈することもない130分でした。

　致し方ないですが、日本軍が悪く描かれるのでそういった部分では複雑な気持ちになる作品でもありました。主人公の子どもが何とか日本の教育になじもうとするけれど、父親はそれとはまるで逆のことをするのでそこでの対立葛藤。子役のお芝居が素晴らしかったです。

☆☆☆☆

鑑賞日:2021/04/02　WOWOW