●こんなお話
アフガニスタンの前哨基地での米軍とタリバンとの戦いの話。
●感想
映画ならではのその場にいるかのような戦闘シーンはド迫力で凄かったです。実際に戦った兵隊さんのこと記憶して鎮魂の意味もある映画だと思いました。
日常シーンと唐突に襲ってくる銃弾や死という対比とかも前半から中盤までの展開がいつ緊張感高まるのとかがわからないのも面白く見ることができました。特に司令官が3回も交代するのとかは意外です。そのたびにテロップででかでかと大尉の名前が表示される演出。
山に囲まれた前哨基地で地元の人たちと交渉をしたり兵隊さんたちの日常があって、たまに襲撃があって撃退して。現地の兵隊さんが「タリバンが大勢やってくる」と報告するけど、オオカミ少年的なのか毎度信じてもらえなかったり、そしたら当然大量の敵兵がわらわらとやってきて激戦になっていく。
ただいかんせんお話の構成としてクライマックスの多勢に無勢の戦いまで、登場人物たちの日常が結構長いこと描かれ、しかも全員にテロップが一瞬出て似たような顔で誰が誰だかの状態になってしまって、更にはナイトシーンに至っては何が映っているのかわからないくらい真っ暗で何が起こってるのかもわからない単純に視覚的に見えなくて入り込めなかったです。大きく黄色い字で場所の説明が入ったりするのも、前哨基地の広さや土地勘を取り入れる要素にもなっていなくてただの情報だけになっていました。そして肝心のクライマックスも襲ってくるタリバンがどこにいて何人いてどう襲撃しているのかとかわからず、ひたすら米兵目線で撃つアクションしかほとんどないのでアクション映画としてもわかりにくく、どこまで防げばいいのか残りの弾丸はどのくらいなのだろうか、味方は何人、敵は何人いるとか。どこまで行って何をすれば勝ちなのか負けなのかとかロジック的な面白さがないので盛り上がらない長い時間が過ぎていって退屈な時間が多かったです。
戦闘が終わって激戦で仲間を救おうと頑張っていた兵隊さんが戦闘の様子をカウンセラーみたいな女性に語ろうとして語れなくなるというのでおしまいという終わり方とかは兵隊さんのその後が垣間見えて興味深い終わり方でした。
エンドロールの実際の軍人さんたちが語るのが1番心に響き、亡くなられた兵隊さんたちがみんな若く何とも言えない終わり方の映画でした。
☆☆☆
鑑賞日:2021/03/24 川崎チネチッタ 2022/03/13 WOWOW
監督 | ロッド・ルーリー |
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脚本 | エリック・ジョンソン |
ポール・タマシー | |
原作 | ジェイク・タッパー |
出演 | スコット・イーストウッド |
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ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ | |
オーランド・ブルーム | |
ジャック・ケシー | |
マイロ・ギブソン |