映画【オデッセイ】感想(ネタバレ):火星に取り残された男の知恵と勇気の物語

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●こんなお話

 火星に取り残された宇宙飛行士のサバイバルと彼を救出するNASAの天才たちの話。

●感想

 火星で任務を行っていた宇宙飛行士たちが嵐の接近を受けて緊急脱出することになるけど、主人公だけが吹き飛ばされてしまい、捜索の末も見つからずそのまま置き去りにされてしまう。目を覚ました彼は、ひとり火星に残されたことを悟り、基地に戻って自分の知識と植物学の専門知識を活かして生き延びていく。 

 植物を育てて食料を確保し、あらゆる手段を使って通信や生活インフラを維持しようと奮闘する中、地球のNASAが火星の監視映像に不自然な動きを発見。主人公が生きている可能性があると気づき、地球側でも救出に向けた議論が始まる。地球に帰還していたクルーたちにも報告され、反乱的な決断のもと彼の救出作戦に加わることを決意。

 しかしアメリカの補給ロケットは爆発してしまい、救出作戦は頓挫。そこで中国の宇宙基地の協力を得ることになり、最終的に主人公は火星から宇宙に飛び出して、仲間の乗る宇宙船と合流。感動的な再会を果たして物語はおしまい。

 序盤から孤独なサバイバル生活が展開され、植物学を駆使してどうやって生き延びるかを描くシーンは見応えがあり、科学の力と人間の工夫がしっかり描かれていて楽しく見ることができました。地球側の人々も、あの手この手で主人公を救おうと奔走し、そこに国境や政治を超えた人間のつながりが描かれているのも魅力でした。

 映像はハリウッドの大作らしく非常に美しく、火星の広大な風景を見るだけでも大きな満足感がありました。ただし、会話の中に登場する専門用語が多く、理系に詳しくない自分にはどのシーンでどんな危機が起きているのか、その解決方法もやや分かりづらかったのが残念で。説明シーンも多く、内容が難解でカタルシスが薄く感じる部分もありました。

 とはいえ、人間の善意や団結、科学の力、そして何よりユーモアで極限状態を生き抜こうとする主人公の姿には心が温まりました。どんなときでも笑える人間力や、全世界が1人の命を救おうとする姿にワクワクさせられ、140分があっという間に感じられました。宇宙飛行士たちのタフさや訓練のすごさを知ることができる映画でした。

☆☆☆☆

鑑賞日: 2016/02/08 チネチッタ川崎  2017/05/18 Blu-ray 2023/12/10 Disney+

監督リドリー・スコット 
脚本ドリュー・ゴダード 
原作アンディ・ウィアー 
出演マット・デイモン 
ジェシカ・チャステイン 
クリステン・ウィグ 
ジェフ・ダニエルズ 
マイケル・ペーニャ 
ケイト・マーラ 
ショーン・ビーン 
ベネディクト・ウォン 

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