映画【KCIA 南山の部長たち】感想(ネタバレ)

the-man-standing-next
スポンサーリンク

●こんなお話

 朴正煕大統領に使える情報部の部長がだんだん追い詰められて暗殺事件を起こすまでの話。

●感想

 実在の事件をサスペンスフルにエンタテインメントとして仕上げていてスーツ姿のおじさんたちの苦悩を描いていてさすがの韓国映画クオリティでした。アメリカやフランスなどが出てきても安っぽくならないのもよかったです。

 主人公が上司の大統領によかれと思ってとった行動が逆効果で怒られたり、アメリカからのプレッシャーにも悩まされ板挟みになったりとサラリーマンはつらいよ的な面白さもある映画ですが。当時の韓国の歴史等に全く興味を持っていないと結構きついのかな? とも思いました。歴史のお勉強映画の割合が大きかったです。

 作風も結構台詞量が多くて、それに特に序盤は人物名が同時にテロップで出てくるので喋っている内容と人物が誰が誰だかわからずついていくのが大変でした。そして淡々とした展開が続くので余計にイ・ビョンホンが好き、朴正煕大統領まわりについて知りたい。等の興味を持っていないとつらい時間を過ごすことになると思いました。主人公と対立する警備局長は登場してからいかにも悪い嫌な奴というお芝居をしていてわかりやすさ重視だったりするのがどうなんだろうと乗れなかったです。

 アメリカで大統領の不正を訴える元部長を取り巻く暗殺劇も主人公側と警備局長側の2つの暗殺チームがフランス大使やロビイストを交えてのやりとりなので、今何やっているんだっけ? とこんがらがる人間関係。

 主人公にとって大統領もアメリカに亡命して大統領を追求する元部長も忠誠や友情があって、対立構造の中で悩むという。イ・ビョンホンの抑えて眼鏡の中の瞳で悩む姿を表現していて万国共通の苦しみを体現してたと思います。

 台詞でのやりとりが多く、個人的には説明的すぎる感があるのも退屈の要素が大きかったです。とはいえ、この映画が韓国国内のその年の収入ベスト1になるというのが韓国の方たちの映画への思いとか情熱に驚く作品でした。 

☆☆☆

鑑賞日:2021/01/27 T・ジョイPRINCE品川 2022/03/02 WOWOW

監督ウ・ミンホ 
脚本ウ・ミンホ 
イ・ジミン
出演イ・ビョンホン 
イ・ソンミン 
クァク・ドウォン 
イ・ヒジュン 
キム・ソジン 
タイトルとURLをコピーしました