●こんなお話
女の子を誘拐した巨人さんと誘拐された女の子が延々と夢とかについて語りあって、人を食べる巨人と敵対する話。
●感想
孤児院で過ごしていた主人公が夜中に巨人を見つけれ拉致されて巨人の国へ行って、巨人が夢を作って配る仕事をしていて他の巨人たちにいじめられていて人間を食べようとするので隠れたりして、巨人たちにいじめられるBFG。
過去にも人間を隠していた過去があったらしいことがわかったり、巨人を退治するために英国王室に事情を話して英国軍が巨人たちの国へ向かって主人公も巨人たちに夢を吸わせて罪悪感に襲われる巨人たち。英国軍が巨人たちを捕まえて無人島に強制移住させておしまい。
映像はさすがの綺麗さで冒頭のロンドンの景色から丑三つ時まで起きている主人公の女の子が巨人を目撃して巨人が人間の国で隠れみの術をしたり巨人の国でカラフルな夢を捕まえたりするシーンはよかったです。巨人から隠れるために縦横無尽に動き回る映像とかもハラハラドキドキできるものでした。
ただお話の方はなかなかのアーティスティック全開でついていくのが必死でした。物語のほとんどが巨人と少女の会話劇で室内を舞台に延々と語りあいますが、一体何を話しているのだろうか? と映画の背景とか文化とか西洋のおとぎ話の世界観に慣れ親しんでない身からするとついていけない描写がいっぱいで退屈でした。原作は舞台なのかな? と思いながら見てました。 巨人の会話が駄洒落になっているので字幕だとちょっと伝わりにくいのも難点でした。
それよりもなぜに巨人は冒頭で少女に見つかって拉致しますが、ロンドンの人口からするとあんな風に忍び込んだら、確実に見つかったりしないのかなとか。よく今まで誰にも見つからずに夢をみんなに吹き込んでたなとか。衣食住はどうしているんだろう? 巨人の設定とか文化とか全く説明されないので、人を食べる巨人が悪く描かれますが。肉を食べる身からするとこれといって悪そうに見えないので、クライマックスで戦う主人公たちにいじめられているようにしか見えなくて残念でした。主人公の少女も簡単に巨人の国の生活に慣れるスピード感も全くもって何だったのだろうか? ストックホルム症候群なのかな? とか考えてしまいました。巨人が水が嫌いな設定とかは何だったのかなとか。
3幕目でイギリス王室に助けを求める展開になりますが、あそこもあんなに長く食事シーンいる? と思ってしまうくらい巨人が人間の世界で食事をするドタバタを長く描く必要があったのかわからなくて、ただただ退屈なだけに感じてしまいました。
結局、孤児院の少女がイギリス王室で暮らすことになってそれがハッピーエンドなのかしら? と主人公が幸せならそれでいいのかと無理やり納得させて終わった映画でした。
にしても英国王室を茶化すことができる文化って凄いな。日本で皇室を茶化したら絶対公開できないんだろうなと勉強になる映画でした。
☆☆
鑑賞日: 2016/09/17 TOHOシネマズ川崎 2025/01/12 DVD
監督 | スティーブン・スピルバーグ |
---|---|
脚本 | メリッサ・マシソン |
原作 | ロアルド・ダール |
出演 | マーク・ライランス |
---|---|
ルビー・バーンヒル | |
ペネロープ・ウィルトン | |
ジェマイン・クレメント | |
レベッカ・ホール |
コメント