映画【ターミネーター4】感想(ネタバレ):迫力の爆破と多彩なターミネーターが織り成す新たな物語

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●こんなお話

 機械との戦争をしている未来で、レジスタンスのリーダーのジョン・コナーが機械の暗殺者リストナンバーワンになっているカイル・リースという男が挙げられていると知って彼を探そうとする。記憶喪失のマッチョな男もカイルと出会って、ジョン・コナーに会いに行こうとする話。

●感想

 冒頭から次々と繰り広げられるアクションシーンが、灰色を基調とした映像のなかで轟音と共に炸裂し、圧倒的な迫力を見せていました。爆発の連続が鮮烈なインパクトを与え、たくさんの種類のターミネーターたちが登場することで映像に多様性とカッコよさが加わっていました。特に記憶を失った男がレジスタンスのもとから逃げ出す場面では、銃撃戦が延々と続き、その緊迫感を長回しのカメラワークが巧みに演出しており、見応えがありました。さらに、巨大ロボットとの壮絶な戦闘シーンは迫力満点で、爆破の連続によって破壊される景色の規模はまさに圧巻でした。

 ただ、主人公のキャラクターがはっきりせず、物語の進行があちこちに散ってしまっているため、感情移入が難しい点が少し惜しく感じました。脇を固める登場人物たちも、ジョンの妻や言葉を話さない少女など、魅力的なキャラクターが多いものの活かしきれていない印象があり、カイル・リースに至っては冒頭と終盤に少し登場するだけで、その存在感が薄まってしまったのはもったいなかったと感じました。

 物語の前半から中盤までは、迫力ある戦闘シーンが続き、見どころに満ちていましたが、物語の山場にあたるクライマックスにかけては、アクションがやや落ち着いてしまった印象があり、そこも少し残念な部分として感じました。また、機械と人間のハイブリッドである主人公の葛藤も、もう少し深く描かれてもよかったのではないかと感じます。性能が非常に高いこのハイブリッドターミネーターを量産すればもっと物語が膨らんだのではとも思いましたが、それでも全体としては十分に楽しめる娯楽作品として成立していました。

☆☆☆☆

鑑賞日:2009/11/29 Blu-ray 2019/06/30 Blu-ray

監督マックG 
脚本ジョン・ブランカトー 
マイケル・フェリス 
出演クリスチャン・ベイル 
サム・ワーシントン 
アントン・イェルチン 
ムーン・ブラッドグッド 
コモン 
ブライス・ダラス・ハワード 
ジェイダグレイス 
ジェーン・アレキサンダー 
マイケル・アイアンサイド 
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