●こんなお話
機械との戦争が終わりそうだったけど、機械が過去にターミネーターを送って歴史を変えようとするから人間側も過去にタイムスリップするけど、微妙に歴史が変わっていて新しい敵と戦う話。
詳細ネタバレあらすじ
2029年、人工知能スカイネットと人類抵抗軍の戦争が続いている。ジョン・コナーが率いる抵抗軍はスカイネットの基地を攻撃し、捕らえられていた人間たちを解放する。ジョンとカイル・リースは基地の内部へ進み、スカイネットが使用する時空転送装置を発見する。
抵抗軍による攻撃でスカイネットが追い詰められる中、スカイネットはT-800を1984年へ送り込む。目的は、ジョン・コナーの母親であるサラ・コナーを殺害することだった。
ジョンはサラを守るため、カイル・リースを1984年へ送る。カイルが時空転送装置の中に入った直後、2029年に残ったジョンは抵抗軍の兵士の姿をした人物に襲われる。
1984年のロサンゼルスに到着したスカイネットのT-800は、サラ・コナーを探そうとする。しかし、その場所には別のT-800が待ち構えていた。このT-800はサラと行動を共にしており、サラは彼を「おじさん」と呼んでいる。2体のT-800が戦闘を開始する。サラも戦闘に加わり、スカイネットが送り込んだT-800を破壊する。
続いて1984年へ到着したカイルは、T-1000に襲撃される。カイルが知っている歴史とは異なり、T-1000が1984年に存在していた。サラと「おじさん」が現れ、カイルを救出する。
サラは、過去の出来事についてカイルに説明する。サラが9歳だった1973年、T-1000がサラを狙って現れた。サラの両親は殺害され、サラはT-800によって保護される。このT-800はサラを守るために送られており、その後、サラとともに生活していた。誰がこのT-800を1973年へ送り込んだのかは明らかにされない。
サラとT-800は長い時間をかけ、未来から送られてくるターミネーターに備えていた。2人は時空転送装置を製作し、1997年に起きる予定のスカイネットの誕生を阻止する計画を立てていた。
カイルは、2029年から1984年へ時間移動する途中に見た記憶について考える。カイルは子供の頃の自分が、「ジェニシスはスカイネットだ。起動する前に止めろ」という内容を聞く場面を思い出し、歴史が変化したことでスカイネットの誕生する時期も変化していると判断する。カイルはサラに1997年ではなく、ジェニシスが起動する2017年へ行く必要があると伝える。
サラとカイルは時空転送装置を使い、2017年へ移動する。「おじさん」は1984年に残り、サラとカイルが到着するまで時間をかけて2017年まで生きることになる。
2017年、サラとカイルはサンフランシスコの高速道路に出現する。2人は警察に拘束され、病院へ連れて行かれる。
サラとカイルは、ジェニシスというコンピューターシステムが世界規模で導入されようとしていることを知る。ジェニシスは複数の機器やネットワークを接続するシステムとして発表され、起動が予定されていた。そこへジョン・コナーが現れ、サラとカイルの前に姿を見せる。その直後、1984年から時間をかけて2017年まで到達していた「おじさん」が現れ、ジョンを撃つ。しかし、ジョンは死亡しない。ジョンは人間ではなく、T-3000に変えられていた。
2029年、カイルが過去へ移動した直後、ジョンを襲った人物はT-5000。T-5000はジョンの身体をナノマシンによって変化させ、ジョンをT-3000へ変えていた。
T-3000となったジョンは、2014年へ移動していた。ジョンはサイバーダイン社のジェニシス開発に関わり、ジェニシスの起動を進めていた。「おじさん」、サラ、カイルはジョンから逃走する。3人はジェニシスの起動を阻止するため、サイバーダイン社へ向かう。
ジョンはサラとカイルを追跡する。追跡の途中でヘリコプターを使った戦闘が起きる。「おじさん」はジョンと戦い、ジョンが乗っていたヘリコプターは墜落する。ジョンは破壊されず、サイバーダイン社へ。
ジョンは施設内部に入り、ジェニシスの起動を進める。サラとカイルは施設へ侵入し、ジェニシスを破壊するため爆弾を設置する。施設内部でジョンと「おじさん」の戦闘が続く。ジョンはT-3000の能力を使って攻撃する。
「おじさん」はジョンを未完成の時空転送装置へ押し込む。ジョンと「おじさん」は装置の内部で戦闘になる。サラとカイルは設置した爆弾を爆発させる。サイバーダイン社の施設が爆発し、ジェニシスの起動は阻止される。
「おじさん」はジョンとの戦闘中に破壊されたように見える。しかし、施設内部に存在していた液体金属によって損傷した部分が修復される。その後、「おじさん」は生き残り、サラとカイルの前に現れる。
サラ、カイル、「おじさん」はカイルが子供時代を過ごした場所へ向かう。カイルは少年時代の自分と会い、「ジェニシスはスカイネットだ。起動する前に止めろ」と伝える。少年のカイルはその言葉を聞く。この出来事によって、未来のカイルが時間移動の途中で見た子供時代の記憶につながる。
サラ、カイル、「おじさん」は車でその場を去る。その後、破壊されたサイバーダイン社の地下で、ジェニシスの中枢が残っていることが示されておしまい。
●感想
未来の戦場から始まります。カイル・リースは幼い頃にターミネーターに襲われ、人類抵抗軍の指導者ジョン・コナーに救われた経験を持っています。その後、ジョンの部下として成長したカイルが、ジョンの母親であるサラ・コナーを守るため過去へ向かうことになります。
ここまでは『ターミネーター』シリーズの基本的な流れを踏まえています。しかし、カイルが1984年へ到着すると、これまでのシリーズとは異なる歴史が広がっています。
カイルが知っているはずのない人物が自分の名前を知っている。未来から来たはずのカイルを、サラ・コナーが待ち構えている。さらに、サラのそばには別のターミネーターが存在している。
このあたりは、これまでのシリーズを知っている人ほど楽しめる構成でした。過去作で描かれた場面を思い出させながら、少しずつ違う展開へ進んでいきます。
特に序盤は、『ターミネーター』や『ターミネーター2』の印象的な場面を別の形で再構築しており、シリーズファンなら過去作との違いを探しながら観る楽しさがあります。
T-1000が登場する場面も印象的でした。液体金属型ターミネーターという『ターミネーター2』を代表する存在が再び登場し、カイル、サラ、「おじさん」を追跡します。これまでの作品を思い出させる要素が多く、序盤はシリーズ作品らしい面白さがありました。
また、サラ・コナーと「おじさん」と呼ばれるT-800の関係も、これまでとは異なる設定でした。サラが幼い頃からT-800と生活してきたという設定によって、過去の作品とは違うサラ・コナーの姿が描かれています。
さらに時空転送装置が登場し、物語は1984年から2017年へ移ります。ここから作品は、過去作を再構築する内容から、新しい時間軸を使った物語へ大きく変わっていきます。しかし、個人的には2017年へ移動してからの展開は少し分かりづらく感じました。
タイムトラベルによって歴史が変更され、その影響によって未来も変化しています。さらに、スカイネットがジェニシスという別の形で誕生しようとしていること、ジョン・コナー自身がターミネーターになっていることなど、多くの設定が短い時間に追加されます。
アクション場面と設定の説明が続くため、物語を追うのに少し疲れる部分がありました。タイムトラベルを扱うシリーズなので、時間軸が複雑になること自体は理解できます。ただ、過去作の設定を変更しながら新しい設定も追加しているため、作品単体で観るよりもシリーズの知識があるほうが内容を理解しやすい構成になっていると思いました。
2017年以降は、ジョン・コナーがT-3000となり、サラやカイルたちと戦うことになります。ジョンを敵側のターミネーターにするという設定は大きな変更でしたが、個人的にはジョンとの戦いに強い緊張感はあまり感じられませんでした。
バスでの逃走、ヘリコプターを使った追跡、橋の上での戦闘など、アクションシーンは続きます。しかし、どこか過去のシリーズで見たような場面も多く、新しい驚きにつながる場面は少なかったです。
CGを使った戦闘も多く、映像の規模は大きくなっていますが、シリーズを代表するアクションとして強く印象に残る場面は限られていました。その中でも、アーノルド・シュワルツェネッガーが演じる「おじさん」の存在は作品の大きな特徴でした。
年齢を重ねたT-800という設定を取り入れながら、これまでのシリーズとは違う役割を持たせています。サラを幼い頃から守ってきた存在であり、終盤ではジョンとの戦闘にも加わります。シュワルツェネッガー本人が体を張ってアクションを続けている点は見どころでした。
ただ、終盤で「おじさん」がジョンとの戦闘に巻き込まれた場面は、過去作のような強い重みを感じるまでには至りませんでした。
全体として、序盤の過去作を利用した構成は面白く、シリーズファンが楽しめる要素も多かったです。一方で、未来へ移動してからは設定が増え、物語が複雑になっていきます。
過去作へのオマージュを楽しみながら、新しい時間軸の『ターミネーター』を観たい人には合う作品だと思います。特に1984年を舞台にした前半部分は、シリーズを知っているほど楽しめる内容でした。
☆☆
鑑賞日:2015/07/10 TOHOシネマズ川崎 2019/06/22 NETFLIX 2023/06/10 Amazonプライム・ビデオ
| 監督 | アラン・テイラー |
|---|---|
| 共同脚本 | パトリック・ルシエ |
| レータ・カログリディス |
| 出演 | アーノルド・シュワルツェネッガー |
|---|---|
| エミリア・クラーク | |
| ジェイソン・クラーク | |
| ジェイ・コートニー | |
| イ・ビョンホン | |
| J・K・シモンズ |


