●こんなお話
前作で人類の救世主のお母さんを暗殺に失敗したんで、今度は救世主が子どもの時に暗殺しようとしてターミネーターが大暴れする話。
●感想
未来世界から送り込まれたターミネーターが、成長したジョン・コナーを狙うという背景のもと、現在の少年ジョンが直面している過酷な日常から物語が始まります。彼は親代わりの里親とうまくいかず、母・サラ・コナーから教わったサバイバル術を活かして銀行から現金を盗み、ゲームセンターで過ごす毎日を送っております。
物語の冒頭、主人公であるターミネーターが現れ、バイカー集団から衣服とバイクを奪い行動を開始。一方、敵側のターミネーターは警察官を襲撃し、その姿でジョン・コナーの自宅に赴き、行方を追います。偶然にもジョンをバイクで発見した主人公ターミネーターは、彼の保護に乗り出します。
ショッピングモール内のゲームセンターでついに両者が対決し、ジョンを守るための激しい戦いが勃発。敵ターミネーターがトラックでジョンを追跡し、主人公ターミネーターがトラックを横転させて逃走するシーンは迫力満点。
その後、主人公ターミネーターはジョンに自らの任務を説明し、まずは自宅に戻ろうとしますが、敵がすでに里親を殺害して待ち構えていることを察知。次に狙われる可能性が高い母・サラ・コナーを救うため、ジョンと共に精神病院へ向かいます。
病院では、ちょうど脱走を試みていたサラ・コナーと再会し、彼女を救出。追ってきた敵ターミネーターから逃げるためにパトカーを奪って脱出します。その後、知人の協力で隠していた武器を回収し、スカイネット開発者であるマイルズ・ダイソンを殺害しようとするサラの暴走を、ジョンとターミネーターが必死で止めるる。
事情を聞いたマイルズ・ダイソンは協力を決意し、研究所に保管されていたターミネーターの部品を破壊すべく爆破作戦が始まります。警官隊の包囲の中、主人公ターミネーターがガトリングガンで制圧し、非殺傷で足止めするシーンがあったり。
クライマックスでは、敵ターミネーターによるトラック&ヘリのチェイスが展開され、最終的には溶鉱炉での一騎打ちへ。液体窒素で一度は固まりながらも再生する敵との戦いの末、溶鉱炉に突き落として完全に撃破。そして、痕跡を残さないために、主人公ターミネーターも自ら溶鉱炉に沈み、別れを告げます。
冒頭、公園で遊ぶ子どもたちが核爆発に巻き込まれる幻覚シーンから流れるメインテーマ曲には、心を打たれました。あの重厚なテーマが、物語全体の陰鬱でありながら希望も残す世界観を見事に象徴しています。
ストーリーは開始からスピード感があり、ジョン・コナーの反抗的な日常、サラ・コナーの精神病院収容、ターミネーター同士のファーストコンタクト、そして母の救出と次々に展開され、飽きなかったです。ターミネーターとジョンの間に築かれる親子のような関係性や、敵との壮絶な戦いを経てのターミネーター自身の変化も本作の大きな見どころです。
特に印象深かったのは、液体金属の敵ターミネーターが液体窒素で凍るシーンや、SWAT部隊との戦闘、サラがマイルズ・ダイソンに銃を向ける場面など、数々の名場面が視覚的にも心情的にも強く残ります。
また、核爆発の描写がハリウッド作品としては異例で、「爆弾」としてではなく、熱線によって人々が生きたまま焼かれたのち、衝撃波が遅れて襲いかかるというリアルな構成で描かれており、映像の凄みと恐怖が見事に表現されておりました。
CGの完成度、兵器や破壊描写のかっこよさ、そして重厚なドラマ性を融合させた本作は、まさにSFアクション映画の金字塔であると感じました。
☆☆☆☆☆
鑑賞日:2014/12/18 Blu-ray 2024/09/29 NETFLIX
監督 | ジェームズ・キャメロン |
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脚本 | ジェームズ・キャメロン |
ウィリアム・ウィッシャー |
出演 | アーノルド・シュワルツェネッガー |
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リンダ・ハミルトン | |
エドワード・ファーロング | |
ロバート・パトリック | |
アール・ボーエン | |
ドン・スタントン | |
ダン・スタントン | |
ジョー・モートン |