映画【多十郎殉愛記】感想(ネタバレ)

Tajûrô jun'ai-ki
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●こんなお話

 幕末で脱藩浪士の主人公が幕府の役人と追いかけっこをする話。

●感想

 チャンバラ映画としてクライマックスで主人公と大勢のカタキ役たちが追いかけっこする映像は見ているだけで楽しくアクションシーンとしてよかったと思います。

 ただキャラクターの描写やストーリーなどにこれといった面白さを感じることが出来なかったです。

 主人公は脱藩して京都で新撰組や京都見回り組から隠れて生きていて、かつ勤王の志士たちのスカウトもやる気がなく世捨て人のような生活をしていて、ヒロインともいい感じ。弟が尊王攘夷の志をもってやってくるけど。速攻で負傷してヒロインや弟を守るために主人公が戦うという盛り上がりそうな展開ですが、主人公の背景や気持ちなどの描きこみが不足していて、なぜ彼は今そういう行動言動を取るのかが一切わからないままチャンバラに入るため、いくら敵を斬ろうが斬られて負傷しようが盛り上がることはなかったです。

 チャンバラ自体も現代の観点から見ても何十人が主人公1人対して斬りかかるという映像もリアルさは求めていないですが、外連味とかも特になく。むしろツッコミどころを感じてしまいました。クライマックスで戦う見回り組との隊長との一騎打ちも熱いものを感じることが出来なかったです。

 福本清三さんが出てくるだけで笑ってしまうという役者さん本人がアイコン化してしまっているのが残念な気持ちになる映画でした。

☆☆

鑑賞日: 2020/01/24 DVD

監督中島貞夫 
脚本中島貞夫 
谷慶子 
監督補熊切和嘉 
出演高良健吾 
多部未華子 
木村了 
三島ゆり子 
栗塚旭 
山本千尋 
永瀬正敏 
寺島進 
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