映画【スター・ウォーズ/最後のジェダイ】感想(ネタバレ):レイの修行、カイロ・レンの葛藤、鍵師探し…期待外れの展開に困惑

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●こんなお話

 宇宙に平和やバランスが一生訪れないシリーズ。 

●感想

 レジスタンスが帝国軍から逃げ惑い、もはや全滅寸前という状況から始まる本作。敵の親玉が乗る巨大戦艦に忍び込むには特殊な鍵が必要で、その鍵を開けられる“マスター解錠師”を探す旅が始まる。一方ではレイが孤島に引きこもったルーク・スカイウォーカーを訪ね、弟子入りを志願する。そして敵方のカイロ・レンも、闇と光の間で悩みながら帝国の中枢で葛藤している様子が描かれます。

 冒頭からユルいギャグが連発され、不安に思いながら観ていましたが、その不安な空気はそのまま150分間ずっと続いていってしまいました。話がレイ、ポー、フィンとそれぞれバラバラに進行していく群像劇スタイルですが、どの話も驚くほど盛り上がらず、時間ばかりが長く感じてしまったのが正直なところ。

 レイとルークの修行パートも、ルークが延々と協力を拒み続けるだけの展開が続き、映画としてはありがちな「最初は拒否、でも最終的に協力」という流れがあるはずなのに、そこまでがとにかくだるくて眠くなるほど。引きこもりのルークを更生させるNGOを派遣した方が早いんじゃないかとすら思ってしまったり。しかもレイがどう強くなったのかの描写もあまりなく、急に力が覚醒している印象で、結局最初からめちゃくちゃ強い人だったのではという疑問が残ります。

 カイロ・レンに至っては、まだグダグダとメソメソしている印象しか残らず。感情的で大声を張り上げるだけの司令官で、あれでは帝国の統率が取れるわけがないと思います。部下をフォースで何度も吹っ飛ばすのも見ていて哀れになってくるレベルで、イギリス人の副官もブラック企業でパワハラに耐える中間管理職のようでした。

 さらにひどかったのがレジスタンス側の司令部の描写。ポーはポーで自分が正しいと信じ込み暴走し、上司たちも上司たちで一切情報共有せず「実は裏で作戦がありました」と言われても納得できるわけがなかったです。最初から説明して協力していれば、犠牲者も少なくて済んだのでは?とか。 司令官が敵艦に特攻する作戦も、それで大ダメージを与えられるなら最初からそれやれば良かったのでは、と思わずにはいられなかったです。

 フィンと新キャラクターのローズの鍵師探しも偶然だらけの展開で、たまたま鍵を開けられる男と出会って、たまたま潜入できて、でもやっぱり失敗。その流れも雑で、「え、これ本当にメインプロットなの?」と呆気にとられたり。フィンの元上官キャプテン・ファズマもまたもや見せ場もなくあっさり退場。毎回、見た目だけ立派な噛ませ犬にされているのも悲しいです。

 シリーズの長い歴史の中で、ここまで単純に「面白くない」と思ってしまったのは初めてで。ラストにはミレニアム・ファルコン号に乗れる人数にまで仲間が減ってしまい、続編がこの状態から始まると思うと不安しか残らなかったです。

☆☆

鑑賞日: 2017/12/19 TOHOシネマズ川崎  2018/07/27 Blu-ray 2023/11/19 Disney+

監督ライアン・ジョンソン 
脚本ライアン・ジョンソン 
製作総指揮J・J・エイブラムス 
出演デイジー・リドリー 
ジョン・ボイエガ 
アダム・ドライバー 
オスカー・アイザック 
マーク・ハミル 
キャリー・フィッシャー 
アンソニー・ダニエルズ 
ピーター・メイヒュー 
ドーナル・グリーソン 
アンディ・サーキス 
グウェンドリン・クリスティ 
ルピタ・ニョンゴ 
ベニチオ・デル・トロ 
ケリー・マリー・トラン 
ローラ・ダーン 

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