映画【新・仁義なき戦い。】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　大阪の暴力団の跡目争いの話。

●感想

　親分が死んでの葬式のシーンで、登場人物が一同に集まってメインテーマが流れて歩いてくるカットで素晴らしい出だしで盛り上がるツカミでした。ところが「仁義なき戦い」というタイトルなわりには熱は少なくなっていきました。

　主人公であるトヨエツさんは、なぜヤクザになったのか。なぜ跡目を継ぐのか継がないのかフラフラしている岸部一徳さんのことを盲目的に「親父のことをわかってるのがオレだけなんだ」と信じる理由がわからないのが痛いです。周りの子分たちは「親父大丈夫か?」と心配しているのに。

　子供時代の友だちである在日コリアンの実業家との友情も非常にわかりづらい。全員が淡泊なので、見ていて盛り上がりないです。

　仁義なき戦いというのであれば、本音と建前で生きる男たちの戦いを見たかったです。

☆☆

鑑賞日:2012/08/21　DVD