映画【死に花 】感想(ネタバレ)

shinibana
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●こんなお話

 金庫破りを頑張る老人たちの話。

●感想

 高級老人ホームの仲間たちが銀行強盗をする話。昭和の映画界ドラマ界を引っ張ったこれぞ喜劇役者さんたちの競演を見ているだけで楽しいです。
 老人たちが目標を見つけて元気に動き回るコメディで元気な役者さんたちを見て元気になれました。

 老人のパワーの凄さ。戦争を生き抜いて高度経済成長のときに活躍した往年の喜劇役者さんたちが楽しそうにしているだけで楽しいし。何と言っても素晴らしいのは銀行強盗の目的がわかるラスト。そもそも高級老人ホームに住んでるのに大金を盗むのか? そうではなくて実は……、なラストに胸が熱くなりました。森繁久弥さんの圧倒的存在感。
 そして青島幸男さんが言う「生きててよかった。長生きすればいいこともあるんだ」という台詞の意味。
 この映画に出てくる老人たちは普通に恋愛もするし、序盤の火葬場での事件はショッキングでしたが。普通にセックスもします。いわゆる「老人」というステレオタイプな描かれ方ではないのが面白い描かれ方だと思いました。

 銀行強盗自体は無茶苦茶で、水のカッターがめちゃくちゃ値段が高いのを買ってるのに他の装備は購入せずひたすら穴掘り。心臓発作まで起こしちゃってますが、あれは若者でも心臓発作起こしてしまいそうです。それにビルを倒壊させてしまうというのを誰も気づかないなんてありえないかなーと。少しでもいいから誰も気づかない理由を描いてほしかったです。
 それにちょっと主人公たちが銀行強盗を計画するまでが長い気がしました。きっかけとなる仲間の死の葬式がちょい長かったです。

 靴ひもが結べなかったり認知症になったり白寿のお祝いなりで老いの虚しさなども描かれつつ幸せな気持ちにもさせてくれる映画でした。

☆☆☆

鑑賞日: 2013/07/30 Hulu

監督犬童一心 
脚本小林弘利 
犬童一心 
原作太田蘭三 
出演山崎努 
宇津井健 
青島幸男 
谷啓 
長門勇 
藤岡琢也 
松原智恵子 
星野真里 
加藤治子 
森繁久彌 
小林亜星 
吉村実子 
白川和子 
岩松了 
土屋久美子 
ミッキー・カーチス 
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