●こんなお話
人間に恨みを持つ神様と揉めるシャザムたちの話。
●感想
ギリシャの博物館からスタートして、神様が突然大暴れ。監禁されていた魔術師を無理やり使って、神の杖のパワーを復活させるというハチャメチャな導入。いきなりクライマックスのようなスケールで始まるのがインパクト強かったです。
一方で主人公たちは、街を守るためにヒーロー活動をしているけど、いざ出動すると橋を壊したり建物を破壊したりで、なかなか市民からの評価はよくない。橋の崩壊のときは市民を助けたりもするんだけど、そのあとに行われる仲間たちとの反省会もなんだか噛み合ってなくて、面白さよりもギクシャク感のほうが目立ちます。
仲間のフレディは新しく転校してきた女の子アンといい感じになって、彼女の気を引くためにヒーロー姿で現れたりする。でもそのアン、実は神様三姉妹の末っ子で、ヒーローたちの力を狙って近づいていたという展開。その後、神様たちが現れてフレディのスーパーパワーを奪っていくシーンはかなりテンポが早くて驚かされました。
捕まえた神様の一人はあっという間に脱出してしまうし、さらに主人公たちが持っていた魔法のリンゴのようなアイテムまで奪われる始末。神様同士でも意見が分かれて、2番目の姉がヒドラを召喚して暴れまくるなど、完全に制御不能。
クライマックスでは神様の木を地球で育てた影響で、怪物たちが次々と出現。街中がモンスターだらけになって大パニック。その中で主人公たちが再び立ち上がり、巨大なドラゴンとの大迫力の戦いに突入。最後は主人公が神様相手に一人で立ち向かい、命をかけた戦いを見せる。ここで本当に死んでしまったかと思ったら、なんとワンダーウーマンが登場して救ってくれるという展開で、しっかりヒーロー映画らしい締めくくりでした。
今回のメインとも言えるのはフレディとアンの関係性で、いじめられていた彼が恋に落ち、自分を信じて戦う姿が印象的でした。モンスターやクリーチャーが暴れまくる映像もかなり作り込まれていて、怪獣映画としての見どころも満載。
ただ全体的にテンポがかなり早くて、神様たちが何をしたかったのか、目的が少し曖昧に感じました。最後のバトルもCGで派手に盛り上げてくるんだけど、似たような展開が続いているせいか、ちょっと集中力が途切れてしまう場面もあったのが惜しいところです。
それでも、笑えるシーンも多くてテンションも明るく、気軽に楽しめるエンタメヒーロー映画だったと思います。ド派手なアクションとポップな展開が好きな人にはおすすめの130分でした。
☆☆☆
鑑賞日:2024/02/14 WOWOW
監督 | デイビッド・F・サンドバーグ |
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脚本 | ヘンリー・ガイデン |
クリス・モーガン |
出演 | ザッカリー・リーヴァイ |
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アッシャー・エンジェル | |
ジャック・ディラン・グレイザー | |
ジャイモン・フンスー | |
レイチェル・ゼグラー | |
ルーシー・リュー | |
ヘレン・ミレン |