映画【シャンハイ・ナイト】感想(ネタバレ):ジャッキーVSドニー・イエン!豪華アクションと兄妹の絆が光る痛快エンタメ

shanghai-knights
スポンサーリンク

●こんなお話

 アメリカで頑張るジャッキーが中国で父親が殺されて、犯人を追ってイギリスへ渡った妹を追いかけてのかたき討ちな話。

●感想

 前作より数段テンポがよく、物語の軸がはっきりしていて楽しめた作品でした。今回はジャッキー演じる主人公が、ある人物へのかたき討ちという明確な目的を抱え、その道のりで繰り広げられるアクションシーンには往年の名作へのオマージュが散りばめられている。跳び蹴り、ロープアクション、そして小道具を巧みに使った立ち回りと、まさに「これぞジャッキー!」と感じさせる場面の連続で、観ていて自然とワクワクできるものでした。

 さらに、敵役としてドニー・イエンが登場し、ジャッキーVSドニーという豪華なアクションスター対決が実現。この二人の肉体と技のぶつかり合いは、スクリーンを通しても緊張感と興奮が伝わってくる。体術のキレ、構えの間合い、そして一撃の重みまで存分に堪能できた。

 一方で、ジャッキーの相棒役オーウェン・ウィルソンは、前作では成長の物語が描かれていましたが、今回はほとんど見せ場がなく、イギリスに来たカウボーイという立場からくる文化的なギャップはあれど、賑やかし要員としての役割に終始してしまった印象。クライマックスでも大きな見せ場はなく、どちらかといえば賑やかさだけが耳に残る存在でした。そこに加えて子役までがドタバタに拍車をかけ、場面によっては落ち着いてアクションを堪能できない瞬間もあったり。

 ただ、それを補って余りあるのが、ジャッキーと妹の関係修復を軸にしたエピソード。兄妹の息の合った掛け合いや、連携プレーでのアクションは見ていて爽快感があり、作品全体を明るく楽しい方向へと引っ張ってくれます。妹役の女優はとても魅力的で、彼女が登場するたびに画面の華やかさが増していたと思います。

 物語全体には深刻な緊迫感はあまりなく、ピンチの場面もどこか余裕が漂う。その中で、ジャッキーが動くたびに入る少しチープな効果音は、妙に懐かしさと笑いを誘い、作品の軽快さに一役買っていました。肩の力を抜いて楽しめるアクションエンタメとして、今回のジャッキーは存分に魅せてくれる1作でした。

☆☆☆☆

鑑賞日: 2013/05/30 DVD

監督デイヴィッド・ドフキン 
脚本アルフレッド・ガフ 
マイルズ・ミラー 
出演ジャッキー・チェン 
オーウェン・ウィルソン 
ドニー・イェン 
ファン・ウォン 

コメント

タイトルとURLをコピーしました