映画【千年の愉楽】感想(ネタバレ)

sennennoyuraku
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●こんなお話

 三重県の産婆さんがいろんな男性に会う話。

●感想

 「路地」と呼ばれる集落で生まれる赤ん坊をとりあげる寺島しのぶさん演じる産婆さん。同じころ1人の男が死ぬ、どうやらその赤ん坊の父親らしい。時代は飛んで産婆さんが死ぬ間際に遺影の旦那さんと喋り、「ナカモト家」の若い男たちの回想を始めます。

 この序盤の天地人の説明がわかりにくく映画全体に流れる三味線が延々と流れて、この調子で120分かぁキツイなあと思いながらのスタートでした。
 けれど、高良健吾さん、高岡蒼甫さん演じる自分の欲望に忠実な男たちが太く短く生きていく様子を串団子のようなエピソードの羅列で見せて、このエピソード自体は面白く見れて退屈しなかったです。

 高良さん演じる若者は色男で、いろんな女性たちと関係を持ち身を滅ぼしていく。高岡さんは盗みを生きがいにして身を滅ぼす。この男たちに起こる出来事はいろいろあって面白くは見れますが、結局何だったんだろう? と。いろいろ問題を起こして、井戸端で寺島しのぶさんが「大変だ大変だ」と集落の人の報告を受けて驚く。の繰り返し。高岡さんは、かなりの犯罪を犯しますが結構簡単に許されるというか。映画の中で起こした犯罪は映画の中で罰を与えてほしいのが個人的好みでした。まあ、ヒロポンで失明の危機ということでしたが。ある事件を起こした後の翌朝、いい感じで「オレ、ちゃんと働くわ」と颯爽と去られても困ってしまいます。
 3人目の染谷将太さんなんて、出てきて速攻退場とダイジェストすぎる感いなめなかったです。しかも寺島さんが取る行動は何故このタイミングでああいうことをするのかがわかりにくかったです。

 時代設定なんかもわからにくくて、大正っぽい設定なのかと思いきや。街並みは現代っぽかったりも不思議な感覚になる映画でした。

 赤ん坊が生まれて親が死んでの繰り返しということを描いてる映画だとは思いました。

☆☆☆

鑑賞日:2013/03/15 テアトル新宿

監督若松孝二 
脚本井出真理 
原作中上健次 
出演寺島しのぶ 
佐野史郎 
高良健吾 
高岡蒼佑 
染谷将太 
山本太郎 
井浦新 
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