映画【ミンナのウタ】感想(ネタバレ):GENERATIONSと少女の呪い

Sana
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●こんなお話

 GENERATIONS from EXILE TRIBEがラジオリスナーでおかしな声を聞いて恐怖体験していく話。

●感想

 人気ラジオ番組のパーソナリティを務めるGENERATIONSの小森隼は、生放送中に「カセットテープ、届き…まし…た…?」という少女の声を耳にする。その声は倉庫に眠っていた一本のカセットテープから流れたものだった。テープには「ミンナのウタ」とだけ記され、30年前に届いたまま開封されずに忘れ去られていた音源だった。やがてライブを控えていた小森は忽然と姿を消し、マネージャーの角田凛は秘密裏に事件を解決するため、元刑事で探偵の権田継俊に調査を依頼する。

 調査が進むにつれ、メンバーの誰もが不可解な体験を語り始める。「リハーサル中に制服姿の少女を見た」「鼻歌のような旋律が頭から離れない」など、不気味な証言が次々と重なっていく。そして浮かび上がってきたのは、30年前に起きたある少女の悲しい出来事だった。

 その少女の名は高谷さな。探偵の同級生である元教師の証言から、彼女が家庭の事情に追い詰められ、自ら命を絶ったことが判明する。主人公たちはさなの家を訪ね、そこでマネージャーの凛がまるで時を越えるように過去を体験する。姿を現したさなに襲われるが、凛が彼女を抱きしめた瞬間、呪いが一時的に解けたように思われる。そして全員が現実へと戻り、ライブが無事に開催されるのだった。でおしまい。

 普通に怖くて、母親が同じ言葉を繰り返したあとに突如走り寄ってくる場面や、ホテルの廊下で弟だと思った人物が別人として迫ってくる場面など、ジャンプスケア的な演出が効果的でした。特にクライマックスで階段をゆっくり降りてくるさなの姿は、不安をあおり観客をハラハラさせる力を持っていたと思います。

 一方で、有名人たちが事件の核心へと迫る過程はややあっさりとしており、緊迫感の積み重ねは弱めに感じました。普通に聞き込み調査をするGENERATIONSという。

 「3日前」という日付の表示なども出てきますが、時間経過による切迫感よりも、登場人物の感情や立ち位置がどこにあるのかを気にさせる構成だったように思います。それでも、ホラー的な仕掛けとスターたちの出演が融合した独特の作品体験ができたのは大きな魅力だったと感じます。

☆☆☆

鑑賞日:2025/09/03 Amazonプライム・ビデオ

監督清水崇 
脚本角田ルミ 
清水崇 
出演白濱亜嵐(GENERATIONS)
片寄涼太(GENERATIONS)
小森隼(GENERATIONS)
佐野玲於(GENERATIONS)
関口メンディー(GENERATIONS)
中務裕太(GENERATIONS)
数原龍友(GENERATIONS)
早見あかり 
穂紫朋子 
天野はな 
山川真里果 
マキタスポーツ 
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