●こんなお話
アフリカで傭兵部隊が知事の娘を人身売買組織からレスキューして追われつつ逃げた先でライオンが襲ってくる話。
●感想
序盤がいきなり人身売買組織のともにいた知事の娘をレスキューする主人公たちの傭兵部隊の紹介&戦闘シーンが描かれ、救出からの脱出アクションと長いこと見せ場があってミリタリーアクションものとして楽しめました。
その後、あっという間に脱出が困難になって壊れた無線を何とかしようと歩き続けて廃墟で無線を動かすために燃料を探して発電機を回そうとするけれど、どうやらそこはライオンの密猟が行われてた場所らしく…。と中盤からはモンスターパニックのジャンルに変更されて、暗闇の中を1人また1人とやられていくのとかも楽しんでみることができました。暗視装置で見回りをして、故障して見えなくなって直そうとして電池を高いところから落として拾いに行って…というのとか必ず1人になって見回りにいくとか王道の展開もよかったです。
ただ100分間の上映時間のわりに主人公以外のキャラクターが自分語りをするのが多くてテンポが悪いように思えました。主人公たちに味方する元人身売買組織の人とかが責められたり、殺された家族について語ってしかもクライマックスではいきなり一騎打ちの戦いを行ったりと、正直どうでもいいことが多かったです。人質だった若い女性もいきなり「逃げてはだめ、戦うのよ」と隠れてろよと言われているのに外に出たと思ったら速攻で的に見つかって逃げまどうとかイライラする展開もありました。
それにやっぱりクライマックスは敵の組織との銃撃戦になりますが、見せ方も主人公1人が何十人も撃ち殺していくだけの見せ方なのでアクションものミリタリーアクションものとしても盛り上がりに欠けるクライマックスでした。ライオンの中盤までは恐怖もありましたが、途端に消えてしまっていいところだけ登場してカタキ役をやっつけていくだけの存在になるのとかもせっかくの設定が生かされておらず残念でした。
とはいえ傭兵部隊の仲間たちが重傷を負っても軽口を叩くのとかはフレッシュなキャラクターたちでした。それに監督のライオンの劣悪な環境についてのメッセージが最後にドーンと出るのもすごいエンディングでした。
☆☆☆
鑑賞日:2021/05/26 川崎チネチッタ
監督 | M・J・バセット |
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脚本 | イザベル・バセット |
M・J・バセット |
出演 | ミーガン・フォックス |
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フィリップ・ウィンチェスター | |
グレッグ・クリーク | |
ブランドン・オーレ | |
ジェシカ・サットン | |
ケネス・フォク |