映画【怪談】感想(ネタバレ)

kwaidan
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●こんなお話

 小泉八雲の怪談の短編を集めた話。

●感想

「黒髪」

 お侍さんがいきなり出世のためにと引きとめる奥さんを振り切って家を出ていく。お金持ちの相手と結婚して出世をするけれど、2番目の奥さんとそりが合わず。久しぶりに家に帰ってみると奥さんがいて…。

 何があったのかわからないですが、主人公がいきなり奥さんを捨てる展開に驚きます。そして出世のためにお金持ちと結婚するけれど、案の定性格が合わなくてストレスがたまる。家に帰って機織りをしている奥さんと再会して一夜を共にして起きた時の主人公の三國連太郎さんの顔の青白さが怖くて、しかもどんどんと老化していく姿が最高のラストでした。流鏑馬で時間経過を表していくのとかもさすがでした。クライマックスの黒髪が襲ってくる描写もホラー演出として見どころだったと思います。

「雪女」

 目玉が浮かんだような不気味な空の吹雪の中を歩いている主人公から始まり、小屋に避難していると謎の女性が一緒にいた老人を凍死させて主人公に対してはこのことを誰にも言わなければ殺さないでおくと言って消えてしまう。その後、主人公は道で出会った女性と恋に落ちて結婚して子どももできて幸せに暮らす。お手製のわらじをプレゼントして平和な日々だったけれど、ふと10年前の雪山での出来事を話したら、案の定…という。

 雪女の哀しき恋愛として楽しめました。岸恵子さんの美しさ、仲代達矢さんの顔面力を堪能できる1篇でした。

「耳なし芳一の話」

 幽霊の平家一門に憑りつかれた琵琶法師が何とか誘いを断ろうと般若心経を全身に書いて逃れようとするけれど耳だけ書き忘れて…という有名な話。

 いきなり壇ノ浦の戦いを主人公の芳一の琵琶とともに合戦が描かれるのに驚きでした。背景はおどろおどろしい色味の中での平家の滅亡。そして目の見えない芳一に取り込んで琵琶を所望する平家一門の恐ろしさ。そして住職たちによる防衛策を使用するけれど、丹波哲郎さん演じる幽霊の使いが耳だけ空中に浮いているのを見て「これを持ち帰ろう」と耳を引っ張るのとかなかなかの特撮シーンでした。その後、耳にだけ般若心経を書き忘れた志村喬さんの自分のうっかりミスを「いやー失念していた」と軽く流すのとかも笑いそうになりましたが、それのおかげで命が助かりさらにはお金持ちになれてよかったねと1本でした。

「茶碗の中」

 このエピソードだけ作者のナレーションが入り、未完のエピソードだと語られてどうオチをつけるのかというのが異色の話でした。幽霊と戦うお侍さんの話でしたが、それを書いている作家がいなくなって探していると水の中に…という映像の怪談っぷりが怖かったです。

 ホラーではなくこれぞ怪談、という映画で3時間面白く見ることができました。

☆☆☆☆

鑑賞日:

監督小林正樹 
脚色水木洋子 
原作小泉八雲
出演三國連太郎「黒髪」
新珠三千代「黒髪」
渡辺美佐子「黒髪」
岸恵子「雪女」
仲代達矢「雪女」
岸恵子「雪女」
望月優子「雪女」
中村賀津雄「耳無抱一の話」
志村喬「耳無抱一の話」
丹波哲郎「耳無抱一の話」
岸田今日子「耳無抱一の話」
中村翫右衛門「茶碗の中」
宮口精二「茶碗の中」
杉村春子「茶碗の中」
中村鴈治郎「茶碗の中」
仲谷昇「茶碗の中」
出演(声)滝沢修

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