映画【レイダース 失われた聖櫃<アーク>】感想(ネタバレ):冒険の鼓動が止まらない、記憶に残るアクション映画

Raiders of the Lost Ark
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●こんなお話

 砂漠に埋もれた聖櫃を巡って考古学者とナチスドイツの奪い合いの話。

●感想

 南米の密林を舞台に、伝説の黄金像をめぐる冒険から物語が始まります。罠を巧みに避けながら奥深くへと足を進め、ようやく像を手にしたかと思えば、同行していた仲間に裏切られ、さらにライバルの考古学者に奪われてしまいます。悔しさをにじませながらも、その後の依頼へと主人公は歩みを進めていきます。

 舞台は一転し、大学で講義をしていた主人公のもとに、ナチス・ドイツがとある砂漠の遺跡から神秘的な力を持つ聖櫃(アーク)を発掘しようとしているという情報がもたらされます。それを阻止すべく、主人公は先んじて発見するという任務を受けることになり、心の奥に静かな高揚感を抱きつつ旅立ちます。

 まずは手がかりを持つ人物がいるネパールへ向かい、そこで久しく会っていなかった元恋人と再会いたします。しかしナチスの一派もまたその場に現れ、店内は銃撃戦に。店を失った彼女は主人公とともに旅に出ることを決めます。

 次なる目的地はエジプト。現地の仲間たちと合流し、調査を進めていた矢先、元恋人が敵勢力に囚われ、爆発に巻き込まれてしまいます。命を落としたかに思われた彼女の姿に打ちのめされながらも、発掘現場のずれに気づいた主人公は、正しい場所を見抜き、夜陰に紛れて聖櫃を掘り当てます。

 しかし、そこにもまたナチスが待ち構えており、聖櫃は再び奪われ、主人公と元恋人は蛇の巣窟のような地下室に閉じ込められてしまいます。執念と機転でその場を切り抜け、飛行場では手に汗握る格闘も展開され、ついにはトラックを奪っての奪還劇が繰り広げられます。

 逃走の途中、船で脱出を試みるものの、ナチスの潜水艦が接近。再び聖櫃と元恋人は奪われ、主人公は敵の動向を追って密かに潜入します。聖櫃の力を解き放とうとする儀式の現場で、彼はバズーカ砲を手に敵を脅すも、破壊することができず投降します。

 やがて儀式が始まり、聖櫃の中から現れた超常の力が、次々と人々を飲み込み、溶かし、爆発へと至ります。その場を目を閉じて耐えた主人公たちは生還を果たし、聖櫃はアメリカ政府の保管庫へと極秘裏に移され、歴史の中へと封印されておしまい。

 110分という時間の中に、めくるめくアクションと息をつく間もない冒険が詰め込まれており、まさに娯楽の極致と申せる作品だったと感じました。登場人物たちの魅力、軽妙な掛け合い、そして時折見せる人間ドラマの温かみが、全編を通して観る者を惹きつけてくれます。

 トラップに満ちた洞窟、神秘的な聖遺物、そして歴史の影にうごめく権力。これらを巡って幾度も命がけのやり取りが交わされる展開は、まさに心を躍らせる冒険活劇そのものでした。

☆☆☆☆

鑑賞日:2008/11/19 DVD 2023/06/29 U-NEXT 2024/12/25 Amazonプライム・ビデオ

監督スティーヴン・スピルバーグ 
脚色ローレンス・カスダン 
原案ジョージ・ルーカス 
フィリップ・カウフマン 
出演ハリソン・フォード 
カレン・アレン 
ウォルフ・カーラー 
ポール・フリーマン 
ロナルド・レイシー 
ジョン・リス・デイヴィス 
デンホルム・エリオット 
アンソニー・ヒギンズ 
アルフレッド・モリーナ 
ヴィック・タブリアン 
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