●こんなお話
恋人が目の前で自殺したことをきっかけで電波を通して幽霊が攻撃してくる話。
●感想
男子学生が資料室で何かをパソコンで調べているシーンから始まり。彼は探し物をしている最中に恐ろしい体験をし、その後連絡が途絶えてしまいます。心配した恋人である主人公は、彼の部屋を訪ねます。そこは散らかって汚れており、彼の様子も覇気が失われていて。そんな中、彼は目の前で自殺をしてしまいます。
悲しみに暮れる主人公たちは、仲間とのチャットで自殺した彼からメッセージが届くという不思議な出来事に直面。友人の一人が彼の家に向かい、パソコンを調べようと試みますが、部屋の影から女性の幽霊のような存在が突然襲いかかってびっくり。その友人とも連絡が途絶え、別の仲間がコインランドリーに一人でいた際には、洗濯機から大量のスキンヘッドの男性が現れるという恐怖体験があったり。さらに、仲間の一人が「死にたくない」と叫びながら壁に吸い込まれ、シミのようなものになってしまうシーンも。
主人公と友人たちは、彼のパソコンを調査し始めます。そこには自殺者や故人の映像が無数に保存されており、こちらをじっと見つめてくる不気味なことも。どうやら彼が何かを解放してしまったらしく、アメリカ各地で人々が不可解に失踪し、ニュースはそれを報じます。街は次第に廃墟と化していきます。
彼の部屋でUSBメモリが見つかり、それはウイルスの拡散を阻止する鍵であると判明。主人公たちは必死にUSBを使い、コンピュータールームの端末に接続してウイルスをシャットダウンしようと試みますが、システムは再起動して失敗。やむなく主人公たちは、電波が届かない場所へと逃げ込んでおしまい。
終始暗い映像美と、スキンヘッドの白い男性たちが襲いかかるショッカーのような演出は非常に効果的で、ジャンル映画としての恐怖体験をしっかりと楽しめます。特にコインランドリーのシーンは予想外の怖さで驚かされました。
幽霊たちの登場はアメリカ映画らしい直接的な恐怖表現で、ホラー映画ファンにはたまらないと思います。ただし、後半は終末的な展開となり、ウイルスの拡散や阻止の描写に焦点が移るため、物語の核心から少しずれてしまい、「阻止できようができまいがどちらでもいい」という感覚を抱く部分もありました。それでもジャンル映画としての完成度と怖さは高く、ホラー好きにはおすすめだと思いました。
☆☆
鑑賞日:2008/07/21 DVD 2024/07/10 Amazonプライム・ビデオ
監督 | ジム・ソンゼロ |
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脚本 | ウェス・クレイヴン |
レイ・ライト |
出演 | クリステン・ベル |
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イアン・サマーホルダー | |
クリスティナ・ミリアン | |
リック・ゴンザレス | |
サム・レヴィーン | |
ザック・グルニエ | |
ケル・オーニール | |
ロン・リフキン |