映画【オオカミ狩り】感想(ネタバレ):人体実験・クリーチャー・凶悪犯が激突する韓国バイオレンス映画の衝撃

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●こんなお話

 凶悪犯を運ぶ船で警察とか凶悪犯とか殺し合いになってさらに別のなのが来て大変な話。

●感想

 自爆テロが頻発する中、危険度の高い凶悪犯たちをまとめて輸送するという政府の決断により、ある輸送船が舞台となる。刑事や医師など複数の立場の人々が乗り込んで監視・管理にあたるが、途中から政府関係者が強制的に船を監視下に置き、現場のスタッフを排除してしまう。

 静かな緊張の中、変装した男たちが突如現れ、刑事たちを次々と襲撃。凶悪犯たちが次々に解放され、船内は混乱と銃撃戦に包まれる。通信室で本国と連絡を取ろうとするが、そこでも凶悪犯と遭遇してにらみ合いになり、戦闘が勃発。さらに、顔にペイントをした謎の怪物のような男が現れ、警察も凶悪犯も関係なく無差別に殺していく。

 一方、船外では別の場所にいた女性中心の凶悪犯グループが襲撃を受ける。彼女たちにも容赦なくクリーチャーが迫り、次々と命を落としていく。政府の監視チームにも上層部からの指令が入り、ついに輸送船に彼ら自身が乗り込んでくる。

 主人公たちはようやくヘリの到着を確認し、救出かと思いきや、やってきた武装部隊は容赦なく銃撃を開始。助けに来たのではなく、事態のもみ消しや制圧が目的だった。凶悪犯の一人は過去に人体実験で力を得ていたことが明らかになり、妻子を失った背景も浮かび上がる。同様に監視側の政府人間も薬によって異常な力を持っていて、さらにはモンスター男も過去に日本軍の人体実験で誕生した存在だったことがわかる。

 それぞれの思惑と過去がぶつかり、三つ巴のバトルが繰り広げられ、最終的に凶悪犯の1人と監視官が一騎打ち。戦いの末に海に落ち、全員の姿が消える。そしてラストシーンでは、どこかの施設で子どもが登場。死んだと思われていた凶悪犯の子どもが実は生きていたという事実が明かされ、物語はおしまい。

 女性刑事の毅然とした姿勢や、凶悪犯のリーダー格のサイコパスっぽさも魅力的。凶悪犯とクリーチャーという異なる“悪”が激突する構図もスリリングで、見応えがありました。

 ただし、似たような血まみれのバイオレンス描写がずっと続くことで、後半になるとやや単調に感じられてしまったり。主要キャラが突然退場する意外性は面白いが、その分、感情移入しにくい部分もありました。血まみれの人物を延々と眺める展開が続くこともあり、テンションの上下が少ない構成でした。120分という長さが少し冗長に感じられる映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2024/02/02 WOWOW

監督キム・ホンソン 
脚本キム・ホンソン 
チョ・スビン 
出演ソ・イングク 
チャン・ドンユン 
ソン・ドンイル 
パク・ホサン 
チョン・ソミン 
コ・チャンソク 
チャン・ヨンナム 
チェ・グィファ 
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