映画【プリンセス トヨトミ】感想(ネタバレ)

princess-toyotomi
スポンサーリンク

●こんなお話

 東京から大阪にやって来た3人の会計検査院調査官が騒動に巻き込まれる話。

●感想

 大阪が独立した国であるという設定は、とても面白く、大阪機能停止というのもなかなか衝撃的な映像だと思いました。誰一人歩いていない大阪の街の映像は凄いです。

 ところがお話のほうは退屈で、豊臣家の末裔がまだ生きていて、大阪の人たちで守っているという設定も面白くていいです。それに会計検査院という見たことのない仕事も見れて面白いですが、誰一人として感情移入できることができませんでした。
 堤真一さん演じる会計検査の人は、大阪国に使う税金をとめようとしますが。それに執着する理由もわかりませんし、大阪国との対決姿勢を強めているのか何をしているのか全く映画のなかで描かれてませんでした。ただ、アイスを食べている人にしか見えないです。

 大阪国の中井貴一さんも、どうして豊臣家の末裔を守るのかというのが全くわかりません。ただかわいそうやから。という理由が出てきますが。それだけで、あんな大阪の人たちみんなが動くとは思えませんでした。それに、中年だけやっているのであって、何で大阪の街から人が誰もいなくなるのかがわかりませでした。若い人たちや大阪人以外の人たちはどこに行ってしまったのだろう?

 そして、中井貴一さんとその息子との関係や堤真一さんとその父親との関係を掘り下げていきますが、これが全く面白くなかったです。ほとんど、台詞で状況を説明して回想が入るので。ほとんど物語が進んでいるようには見えなかったです。

 綾瀬はるかさんも途中から関係ない人物でしたし、岡田将生さんも何か考えている人物で出てきますが。何がしたいのか、そしてどうしてそう思ったのかが全くわからないので。ぽかんと見ていることしかできなかったです。

 妄信的に豊臣家の末裔をあがめる大阪の人たちを見ていると、大阪が嫌いになりそうな映画でした。カルト教団の姿を見ているように思えてなりませんでした。

 映画としてのクライマックスも、ある事件が起こりますが。それが起こって、何で堤真一さんの気持ちが変わったのか理解できない映画でした。

鑑賞日:2011/05/24 試写会

監督鈴木雅之 
原作万城目学
出演堤真一 
綾瀬はるか 
岡田将生 
沢木ルカ 
森永悠希 
和久井映見 
中井貴一 
タイトルとURLをコピーしました