映画【二代目はクリスチャン】感想(ネタバレ):志穂美悦子と豪華俳優陣が彩るカタルシスあふれる物語

nidaime
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●こんなお話

 シスターがヤクザの組長になっちゃう話。

●感想

 物語は敬虔なシスターに恋をしたヤクザの跡取り息子と、その幼なじみで刑事となった男が同じ女性をめぐって争うところから始まる。前半は軽快なコメディタッチで描かれ、ヤクザと刑事がお互いに足を引っ張り合いながら、どうにかしてシスターの心をつかもうと奮闘する姿が笑いを誘い。シスターを前にしては立場もプライドも関係なく必死になる二人の様子がユーモラスで、観客を楽しませてくれます。

 刑事のほうは実家が仏教の家系で、シスターとの結婚に猛反対される。結局はお見合いをして別の女性と結婚することになるが、シスターを射止めるのはヤクザの跡取りだった。しかし、結婚式当日に思いがけない出来事が起こり、物語は一気に別の色を帯びていく。

 中盤まではドタバタ喜劇のように進んでいた物語が、結婚式を境に一転してシリアスな展開に突入する。敵対する組同士の抗争が描かれ、これまで軽快に描かれてきた世界がまるで別のジャンルの映画のように変貌する。これまで明るく賑やかに振る舞っていた子分たちが、一人また一人と犠牲になっていく姿には緊張感が漂い、観る側も戸惑いながら引き込まれていきました。

 シスターである主人公は耐えに耐えてきたものの、ついに感情を爆発させ、子分を率いて啖呵を切る場面は胸がすくようなカタルシスにあふれています。志穂美悦子さんが演じるシスターの堂々とした姿は凛々しく、美しさと力強さを兼ね備えたアクションシーンは圧巻。後半に登場する蟹江敬三さん演じる子分の熱い演説も印象的で、スクリーンを力強く支える存在感がありました。

 そして流れ者として登場するのが北大路欣也さん。着流し姿でシスターに惚れながらも、宿を貸してくれた親分への義理のため、彼女の前に立ちはだかる。低く渋い声と立ち居振る舞いの格好よさは圧倒的で、男であっても憧れを抱かずにはいられない存在感でした。

 物語の構成そのものは破天荒で、一見するとジャンルが混ざり合った奇妙な作品のようにも映ります。しかし、豪華なキャスト陣と80年代ならではの勢いに満ちた作風がその無茶さを押し切り、最後には強い印象を残す一本となっていました。見終えた後には「やはり面白い」と思える不思議な力を持った映画だったと感じる1作でした。

☆☆☆

鑑賞日:2014/05/02 Hulu

監督井筒和幸 
脚本つかこうへい 
原作つかこうへい 
出演志穂美悦子 
岩城滉一 
柄本明 
室田日出男 
かたせ梨乃 
蟹江敬三 
山本亨 
高野嗣郎 
松本竜介 
清水昭博 
堀弘一 
成瀬正 
関時男 
藤岡重慶 
月丘夢路 
山村聡 
北大路欣也 

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