●こんなお話
国民のためと理想に燃えて民主党候補として立候補した若者を17年間追いかけて、野党のごちゃごちゃに振り回されてなかなか力を発揮できないドキュメンタリー。
●感想
単純に17年間も同じ人を映し続けて変化していく面白さがあって、17年を2時間で見ていく時間的な跳躍が面白かったです。小さい子供だった娘さんが後半になるとお父さんに協力して動き回ってる姿に親的な目線で見てしまって応援してしまいました。
代議士になったら家族がめちゃくちゃ大変だなというのも教えてくれて、家族総出で選挙に臨む姿がすごくて、小川議員のご家族が素晴らしいサポートをしていて泣けてくる2時間でした。
自分の主義主張を通したいけど、党利党略で決まったことに従わないといけないサラリーマンとしての生き方に悩む姿やこの17年の野党の動きも勉強になって、それに振り回される姿が興味深く見ることができました。この映画のクライマックスは民進党解党からの希望の党で出るか無所属で出るか悩み悩んで出馬して、自民党議員との戦いを制することができるのかという。エンタメとして普通にハラハラドキドキして支援者の方たちと同様祈るような思いで選挙速報を見てしまいました。
悩みに悩んで決断して行動するけど、それでも悩んで葛藤する小川議員に感動してしまう作りで、ライバル候補の自民党議員が新聞社のオーナー一族で…とか、でかい事務所がどーんと映っているだけで悪そうに見えてしまうから不思議です。
にしても日本の選挙活動はこれでいいのかという自転車で家族総出で走り回って頭を下げ続けるというのが果たしていいのかという居心地の悪さを感じる選挙の様子が描かれたり、個人的には民進党のブレーンの大学教授のスピーチが感動的でした。こういう実直な政治家が活躍しなくていいのかと。ちゃんと小川議員の応援映画になっていて、選挙活動の見たことのない世界が見られるのが楽しい映画でした。
☆☆☆
鑑賞日:2020/07/21 キネカ大森
監督 | 大島新 |
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プロデューサー | 前田亜紀 |
撮影 | 高橋秀典 |
前田亜紀 |
出演 | 小川淳也 |
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