映画【夏の終り】感想(ネタバレ)

natsu-owari
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●こんなお話 

 不倫でいろいろ問題になる話。

●感想

 昭和の情景や登場人物のたたずまいとかは雰囲気があってとてもよかったです。背景がストップモーションになったりする技巧なんかも印象的でした。
 役者さんたちも独特の色気みたいなものがあって世界に溶け込んでいたと思います。特に小林薫さんの姿は素晴らしいです。

 けれどもいかんせんストーリーについていけなかったです。ナレーションやテロップでの説明が一切ないため、昭和何年なのかもわからず。
 主人公の女性は作家さんと生活しているらしい。かつて若い男性と恋愛していたらしい。けれども……。時間軸が行ったり来たりするため、今映っているのがどの時代なのかを感じるのがチト大変でした。
 そのためブツ切りに感じてしまって、映画の雰囲気が暗いせいもあいまって退屈な110分でした。

 男女の三角関係というわかりやすい設定を構成を入れ替えて、あえてわかりにくくするようにしているのかな、と思いました。その狙いは果たして何だったのか?
 ブツ切りにシーンが展開するため、危ない恋や今の生活が壊れるかもしれないというひっ迫感みたいなものがまるで伝わってこなくなってしまっているように思えました。
 主人公と年下の男との出会いは描かれるけど、その後の燃え上がるような恋が一切カットされていたり。年上の作家との関係も中途半端な描かれ方なため、どんな心境で今そうしているのかがわかりにくい映画でした。

 映像、美術、音楽などが素晴らしかっただけに情感はあるけど共感はできない映画でした。

☆☆

鑑賞日:2014/03/19 DVD

監督熊切和嘉 
脚本宇治田隆史 
原作瀬戸内寂聴
出演満島ひかり 
綾野剛 
小林薫 
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