映画【ムーラン(2020)】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 中国を侵略する北の民族と戦うために男のふりをして皇帝の兵隊になる主人公の話。

●感想

 中国の北部地帯に侵略してくる異民族がいて、しかも彼らには魔女が味方に付いていて要塞を次々に落としていく。これはまずいと皇帝が各家庭の男子を徴兵して対応すべし、の命令で主人公のところにも使いがやってくる。けれども娘しかいないのでお父さんが兵隊になるという流れになるけれど、案の定、主人公が鎧と剣を持って勝手に兵隊に入隊してしまう。

 中国の自然の映像やアクションシーンも満載で迫力あるものでした。そこに主人公が男装をして兵隊に紛れ込んで、厳しい訓練を受けて仲間たちと成長していく。そしていよいよ合戦をして仲間のピンチを主人公が救う。けれども実は女性だったということがバレて追放される。

 映画そのものの設定なので仕方ないですが、男装をする主人公が全く男性に見えないといのが痛いです。アニメーションではそこらへんはあまり気にはならかったですが、それが実写となるとそこを相当リアルにしないと周りがバカに見える設定でした。ドニー・イェンさんが「うちの村に来て娘と会ってくれ」などと言っているのとかをどういう気持ちで見ればいいのか戸惑う主人公のヴィジュアルでした。

 主人公が女性だったから、という理由で軍隊を追放されるけれど。皇帝の身が危ないということで主人公が警告して、それで仲間たちと都へ戻るという。追放されるという云々は結果よければすべてよしなのか、「ムーランを信じる」という仲間の台詞というだけで簡単にさっきまでの障害がなくなってしまうのとかもあっさり次の展開に進んで行ってしまって軽い映画に見えてしまいます。

 恐ろしい敵として出てくる魔女も主人公と話していくうちに心変わりして敵の親分のもとへ主人公を案内して敵の親分が怒る。という流れも魔女がいつの間に主人公側についたのかわからなかったです。簡単に心の変化でした。

 主人公も最初から「凄い気の持ち主」という説明があって、そこから終始無敵の主人公という戦い方なので、最初から凄いセンスの持ち主で、一応トレーニングして強くなっていくというくだりはありましたが、センスの持ち主の主人公というのも乗れない主人公でした。しかも一回魔女に敗北したらナレーションで「男性のファ・ジュンは死んだがムーランは生きていた」と復活するのとかも謎設定でした。アニメ版にいたムーシューの代わりに主人公が見えているという不死鳥も大して効果的な使われ方でもない主人公の内面描写でした。

 ジェット・リー、コン・リー、ドニー・イェンと豪華キャストなのがもったいないキャスティングに思えてしまう映画でした。

☆☆☆

鑑賞日:2021/10/05 Disney+

監督ニキ・カーロ 
脚本リック・ジャファ 
アマンダ・シルヴァー 
ローレン・ハイネック 
エリザベス・マーティン 
出演リウ・イーフェイ 
ドニー・イェン 
コン・リー 
ジェット・リー 
ジェイソン・スコット・リー 
ヨーソン・アン 
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