●こんなお話
何やら同じ1週間を繰り返しているぞとなって上司たちを説得してタイムリープを阻止する話。
●感想
彼氏との電話で、仕事が忙しくてデートができないことを伝える主人公。月曜の朝、会社に泊まり込んでいる先輩や同僚たちと共に、広告会社での激務がまた始まる。彼女は今回のプロジェクトを最後に、憧れの会社へ転職を考えている最中。過密なスケジュールの中、次々とタスクをこなしていく。
そんな中、再び目覚めて仕事に取り掛かろうとしたとき、後輩2人から「自分たちはタイムリープしている」と告げられる。最初は当然信じられなかったが、徐々にその現象が現実のものだと確信していく。どうやら社長がいつも身につけているブレスレットにその原因があるらしい。主人公は社長に直接話をしに行くが、まったく取り合ってもらえない。
そこで、主人公たちは一人ずつ、先輩や上司にタイムリープの事実を納得してもらい、協力者を増やしていく。やがてみんなで社長の前に立ち、タイムリープしていることをプレゼン。社長もようやく信じ、ブレスレットを破壊して一件落着かと思われたが、また同じ月曜の朝がやってくる。
真の原因は別にあったが判明。タイムリープのことを話していなかった女性社員が、実はもっと前から事実に気づいており、社長が若い頃に夢見ていた「漫画家になる」という夢を叶えるためにタイムリープを繰り返していたことが明かされる。そこで、社長の描きかけの漫画を完成させるため、みんなで協力して仕上げようとする。
しかし、主人公だけは転職の夢を捨てきれず、漫画作りに背を向け、自分の仕事を優先してしまう。だが、いざ転職先の現実を知って期待していたものとは違っていたことで落胆。仲間に謝罪し、再び漫画制作に加わる。
ラストは、社長自身が仕上げの作業に取りかかるものの、自分の夢を叶えることに戸惑う。これまで周囲を優先してきた社長に対し、「今度は自分自身を優先してください」と説得。完成した原稿は編集者に送られ、ようやくタイムリープから抜け出すことに成功する。
タイムリープを阻止するために、1人ずつ上司や仲間を説得していく流れが新鮮で、テンポよく楽しめました。また、仕事の意味や、自分の人生をどう生きたいかというテーマが根底にあり、観終わったあとに心があたたかくなるような、前向きな気持ちになれる作品でした。
ただ、タイムリープ作品としては、序盤の繰り返し描写がやや退屈に感じてしまいがちで、90分という短めの作品にもかかわらず、物語が本格的に動き出すまでは多少の集中力が必要だった印象も残る1作でした。
☆☆☆
鑑賞日:2023/11/02 NETFLIX
監督 | 竹林亮 |
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脚本 | 夏生さえり |
竹林亮 | |
STORY | TAKE C |
出演 | 円井わん |
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マキタスポーツ | |
長村航希 | |
三河悠冴 | |
八木光太郎 | |
高野春樹 | |
島田桃依 | |
池田良 | |
しゅはまはるみ |