映画【味園ユニバース】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　傷害事件を起こした男が仲間から襲撃されて記憶喪失になって、バンドと出会って歌が上手いことに気づいてボーカルやり始める話。

●感想

　刑務所の出所から始まり、仲間からリンチされて記憶喪失になる。公園でのバンドの演奏中に乱入して、そのバンドのミキサーをやってるヒロインの元で生活することになって、自分が何者なのか?　を辿りながら歌う事の喜びを覚えていく。
　過去が追いかけてくるという定番の展開で現在が上手いこと行き始めたときに、かつてのチンピラ仲間たちが追いかけてきて幸せが崩壊し始めていく。

　主人公が生活するスタジオとその仲間たちとの生活が面白くて楽しかったです。主人公たちよりその後ろで映っているバンドメンバーたちのキャラクターが濃すぎて話に集中できないという。ライブのときのパフォーマンスなんかも独特すぎて凄い世界でした。
　話自体はしっかりと描かれないことが多くて、主人公が何者なのか?　仕事は工場で働いてたけどどんな人物だったのか?　家族構成はどうなってるのか?　何で歌が上手いのか?　など断片的にはわかるけどしっかりとは描かれないです。
　クライマックス前のヒロインの行動も、どうしてヒロインはあの状況で主人公を救うことができたのか?
　父親の死で過去に囚われたヒロインと記憶を取り戻そうとする主人公がバンドやりながらの共同生活。

　その生活は面白いけど、主人公に今まで何があったのか、ヒロインにも過去が何があったのか。などもっと彼らのことが知りたかったです。
　そして映画のこれからの生活ももっと見てみたかった作品でもありました。

☆☆☆

鑑賞日: 2015/03/10　TOHOシネマズ府中