映画【みなさん、さようなら】感想(ネタバレ)

Minasan, sayounara
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●こんなお話

 一生団地から出ないと決意した主人公の話。

●感想

 団地から外の世界に出られず、中学卒業と同時に団地のケーキ屋に就職して。夜は団地を警備するという名目で歩き回り大山倍達をリスペクトして日夜肉体を鍛える主人公。
 ありえないような設定だけど、日本の団地が舞台なので現実感があるけど、やっぱりファンタジーな世界観が不思議な映画でよかったです。

 前半から中盤は団地の中に住む主人公の生活をひたすら追いかけるコミカルな描写。そして何故、団地から出ない(出られない)のかがわかる中盤から前半のコミカルさから一転して社会派になる。
 団地から出られないというのは、現代の人間が生きるうえで、知らない世界に飛び込むということを表していると思って。誰にでもあてはまる物語だと思いました。
 主人公とは違って、映画に出てくる女性は現実的。最初は主人公に近づくけど、簡単に自分の環境状況を見て自分の道を歩いていく。

 後半、外国人少女の問題に立ち向かうクライマックス。そして母のアクションで動き出す主人公。現代日本の問題を描きつつ普遍的な物語で面白く見ることができました。

 誰であっても少なからず、大人の階段を登り現状を打ち破り成長していく王道の物語として楽しく見ることができました。

☆☆☆☆

鑑賞日:2013/06/28 DVD

監督中村義洋 
脚本中村義洋 
林民夫 
原作久保寺健彦
出演濱田岳 
倉科カナ 
永山絢斗 
波瑠 
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