●こんなお話
エージェントたちが相変わらず、宇宙人の脅威と戦う話。
詳細ネタバレあらすじ
2002年、ニューヨーク。地球に暮らす宇宙人を監視し、地球人に知られないように事件を処理する秘密組織MIBこと「メン・イン・ブラック」で、エージェントJは一人で任務を続けていた。かつての相棒KがMIBを引退し、自らの記憶をニューラライズして一般人として暮らす道を選んだため。Jは現在ではMIBでも優秀なエージェントとして知られていたが、相棒になったエージェントが宇宙人絡みの事件に耐えられないと判断すると、ニューラライザーで記憶を消して一般人に戻してしまうため、なかなか長続きする相棒に恵まれない。
そんなJが捜査することになったのが、ピザ店で発生した殺人事件。店主のベンは地球人ではなくザルタ星人であり、事件の現場にはローラという女性も居合わせていた。Jが調査を進めると、ベンはセクシーな下着モデルの姿に変装した宇宙人セレーナから、あるものの在りかを聞き出そうとされていたことが分かる。その探し物とは「ザルタの光」と呼ばれる謎の存在。
セレーナの正体は、植物のような姿をしたキロシアン星人だった。普段は人間の女性の姿をしているが、本来の姿は巨大な触手を持つ怪物のような姿であり、圧倒的な力を持っている。セレーナは二つの頭を持つ宇宙人スクラッドと、その相棒チャーリーを従え、長年にわたってザルタの光を探し続けていた。しかし、ベンは最後まで光の在りかを明かさず、セレーナによって殺害される。
事件を目撃していたローラは、その場から逃げ出していた。Jはローラを保護して事情を聞き、彼女が「ザルタの光」という言葉を耳にしていたことを知る。MIBの規則では、宇宙人の存在を知った一般人の記憶をニューラライザーで消す必要がある。しかし、Jはローラに好意を抱き、彼女の記憶を消さずに守ることを選ぶ。事件の目撃者だったローラは、次第にJにとって特別な存在になっていく。
一方、MIBの上司Zは、ザルタの光について重要な情報をJに伝える。実は、かつてMIBでエージェントを務めていたKが、その光の秘密を知っているというのだ。しかしKはMIBを引退する際、自分自身の記憶をニューラライズしていた。現在のKはケビンという名前で、田舎の郵便局長として平穏な生活を送っている。MIBに所属していた記憶も、宇宙人と戦っていた過去も、ザルタの光に関する記憶もすべて失っていた。
JはKのもとへ向かい、郵便局を訪れたJは、Kの周囲で働いている郵便局員たちが実は宇宙人であることを見抜く。そして、自分がMIBのエージェントであることをKに示し、かつて二人が相棒だった事実を伝える。Kは最初こそJの話を信じようとしないが、Jの説明や目の前で起こる出来事を通して、自分がかつて宇宙人を相手に働いていたことを少しずつ受け入れていく。
JはKをニューヨークのMIB本部へ連れ戻し、失われた記憶を取り戻そうとする。しかし、二人が本部に戻った直後、セレーナがMIB本部を襲撃する。セレーナは本部へ侵入すると、エージェントたちを襲撃し、収容されていた宇宙人たちまで解放してしまう。MIB本部は大混乱に陥り、JとKもその場から逃げ出すことになる。
二人が向かったのは、宇宙人が経営する質屋だった。そこには違法なニューラライザー解除装置があり、Jはその装置を使ってKの失われた記憶を復元しようとする。しかし、Kの記憶は完全には戻らなかった。KはMIBを辞める際に、自分自身のニューラライザーを使って過去を消していたため、通常の方法では重要な記憶まで復元できない。
それでもKは、記憶を失った自分が将来再びMIBの仕事に戻る可能性を考え、過去の自分自身に向けていくつもの手掛かりを残していた。JとKはその手掛かりを一つずつ追い始める。二人が手掛かりをもとに向かったのは、ニューヨークのグランド・セントラル駅だった。
そこで二人はロッカーの中に、小さな宇宙人たちが暮らしている奇妙な世界を発見する。その宇宙人たちはKを神のように崇拝しており、Kが残したビデオ店の会員証まで宗教的な象徴として扱っていた。JとKはさらに手掛かりを追い、ビデオ店へ向かう。そこでKが過去に残した映像を発見し、その映像を手掛かりにして、Kの失われた記憶をさらに取り戻していく。
そしてKは、25年前に起きた事件を思い出す。かつてザルタ星の王女ローレンナが地球へやって来た。彼女は、セレーナから「ザルタの光」を守るためにMIBへ助けを求めていた。しかしMIBは、宇宙人同士の争いには介入しないという立場を取っていたため、ローレンナの依頼を受け入れなかった。
その直後、セレーナが現れ、ザルタの光を奪おうとする。Kはローレンナを守るために行動し、ザルタ星人が使っていた宇宙船を発進させる。セレーナはザルタの光が宇宙船に乗っていると考え、その船を追跡する。しかしKの目的は、セレーナを地球から遠ざけることだった。Kは宇宙船を囮として利用し、その間に本物のザルタの光を地球に残していた。
しかし、セレーナはローレンナを殺害してしまう。Kはセレーナにザルタの光の在りかを知られないようにするため、自分自身を含む関係者の記憶を消していた。こうしてKは、ザルタの光の秘密を守るためにMIBを離れ、普通の人間として暮らしていたのだった。
Kの記憶が戻ったことで、JとKはザルタの光が現在も地球に残されていることを知る。しかし、ザルタの光は単なる貴重な宝物ではなかった。ザルタ星にとって極めて重要な存在であり、光が地球から持ち出されなければ、地球そのものが危険にさらされることになる。
JとKはザルタの光を探し始める。そしてJは、ローラが身につけているブレスレットに注目する。そこから光が発せられていることに気づき、ローラがザルタの光と深い関係にあると考える。
そのころ、セレーナは再びMIB本部を襲撃し、収容されていた宇宙人たちを解放して自分の手下にしていた。そして、ザルタの光がローラのもとにあることを突き止める。セレーナはローラを捕らえ、JとKは彼女を救出するためにMIB本部へ向かう。
JとKはセレーナの手下たちと戦いながらローラを救い出す。しかしセレーナはすぐに二人を追跡する。J、K、ローラはニューヨークの地下へ逃げ込み、地下鉄の中で巨大な地下生物ジェフと遭遇する。Jはこの巨大生物を利用してセレーナを倒そうとし、ジェフにセレーナを食べさせることに成功する。
JとKはローラを守りながら逃走し、彼女のブレスレットが示す方向へ進んでいく。そして、ザルタ星人が地球に残した宇宙船を発見する。
そこでKは、ローラの正体を明かす。ローラは普通の地球人ではなく、25年前に地球へやって来たザルタ星の王女ローレンナの娘だった。そしてローラ自身が、セレーナが長年探し続けていた「ザルタの光」だったのである。
ローラが地球に残れば、セレーナに狙われ続けるだけではない。ザルタの光が地球に留まり続けることで、地球そのものも危険にさらされる。そのためローラは、ザルタ星へ戻らなければならなかった。Jはローラ自身と地球を守るため、彼女を宇宙船へ乗せる。
その直後、セレーナが再び姿を現して、巨大な姿となったセレーナは、ローラを奪おうとJたちに襲いかかる。JとKは協力してセレーナと戦い、ついに彼女を倒す。
事件が終わった後、ニューヨークの人々の多くはセレーナの襲撃を目撃していた。そこでKは、自由の女神像に仕掛けられていた巨大なニューラライザーを使用する。ニューヨーク中の人々からセレーナやMIBに関する記憶を消去し、宇宙人の存在を再び人類の記憶から隠す。
ローラはザルタ星へ向かうことになり、Jは彼女と別れる。その後、Kはグランド・セントラル駅のロッカーに暮らしていた小さな宇宙人たちをJのロッカーへ移す。そして最後には、J、K、フランクたちが暮らす地球そのものが、さらに巨大な宇宙人から見れば小さなロッカーの中に収められた世界にすぎないというのがわかっておしまい。
●感想
前作と比べると、かなり肩の力を抜いた作風になっています。シリーズとしては、90分という短い上映時間もテンポよく楽しむうえでは好印象でした。ただ、全体的に軽い印象が強く、物語の展開やアクションまで薄味に感じてしまいました。
特に気になったのは、エイリアンとの戦いにおける決着の付け方です。敵と戦う場面では、なぜJやKが勝てるのかという説明や、相手を倒すための作戦が十分に描かれないまま、勢いで殴り合って勝ってしまうような展開が目立ちます。拳銃で撃ち続けた結果、敵が爆発する場面も含めて、細かな理屈よりもギャグやテンポを優先した作りになっています。そのため、アクションそのものにハラハラするというより、「今回はこういうノリなのだな」と受け入れながら見る作品になっていました。
その一方で、本作の魅力はストーリーの緻密さよりも、JとKのコンビとしてのやり取りや、次々に登場する個性的な宇宙人たちにあると思います。特に、JとKが再びコンビを組んでいく過程は楽しく、記憶を失ったKをJがMIBの世界へ引き戻していく展開も、シリーズの続編として面白い部分です。
喋る犬のフランクや、グランド・セントラル駅のロッカーに暮らしている小さな宇宙人たちなど、細かなキャラクターを眺めているだけでも楽しめます。MIBならではの「人間社会のすぐ隣に宇宙人が普通に暮らしている」という世界観も健在で、こうした小ネタや奇妙な宇宙人の存在が本作のユーモアを支えています。
ただ、敵役のセレーナについては、個人的には少し物足りなさが残りました。下着モデルの姿に変装しているという設定はインパクトがありますが、強大な敵として登場するわりには、キャラクターとしての怖さや存在感がそれほど強くありません。スクラッドとチャーリーも、二つの頭を持つ宇宙人という見た目は面白いものの、物語の中では基本的にコメディリリーフとしての機能だけの印象です。そのため、JとKが立ち向かう強敵としての魅力は、やや弱く感じました。
むしろ、冒頭に登場する地下鉄を食べる巨大な宇宙人のほうが、個人的には強く印象に残りました。地下鉄を丸ごと食べてしまうという発想や、その巨大な姿には「MIBらしい宇宙人が出てきた」という楽しさがあります。こうした奇妙で予想のつかない宇宙人たちをもっと物語の中心に置いても面白かったと思います。
とはいえ、本作は前作ほどシリアスな雰囲気を重視せず、JとKの再結成や個性的な宇宙人との遭遇を気軽に楽しむタイプのシリーズ第2作です。細かな設定やアクションの説得力を深く考えるより、ウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズの掛け合いを楽しみながら、次々に登場する奇妙な宇宙人を眺めていくくらいがちょうどいい作品だと思います。軽快なテンポで進むSFアクションコメディとして、気楽に楽しめる続編でした。
☆☆☆
鑑賞日: 2016/12/03 NETFLIX 2026/07/22 U-NEXT
| 監督 | バリー・ソネンフェルド |
|---|---|
| 脚本 | ロバート・ゴードン |
| バリー・ファナロ | |
| 製作総指揮 | スティーヴン・スピルバーグ |
| 出演 | トミー・リー・ジョーンズ |
|---|---|
| ウィル・スミス |


