映画【僕と幽霊が家族になった件】感想(ネタバレ):冥婚の儀式に巻き込まれる刑事と幽霊のコミカル捜査劇

MARRY MY DEAD BODY
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●こんなお話

 刑事がひき逃げで死んだ男性と結婚することになって幽霊として憑りついてくるので、一緒に捜査したりひき逃げ犯を探したりする話。

●感想

 主人公はサウナで捜査を行い、ゲイの容疑者を徹底的に追い詰めます。刑事チームは犯罪組織の下っ端を追跡中で、相棒の女性刑事が犯人を追いかけている間に、主人公が犯人の落としたものを拾う。それが冥婚用のお札であったため、突然おばちゃんたちに取り囲まれてしまう。おばちゃんたちは主人公を冥婚の相手として迎え入れ、結婚の儀式を始めてしまって。

 その後、主人公の周囲では怪現象が頻発し、幽霊が見えるように。その幽霊はゲイの男性で、ひき逃げで命を落としていたことが判明。主人公は最初幽霊の存在を否定しますが、不幸が続くため仕方なく受け入れ、幽霊とともに生活を始めます。幽霊の希望を叶えるために、捨て犬の保護活動や海の清掃、環境問題への寄付などを行い、協力していく。

 やがて幽霊には好きな人がいて結婚を考えていた相手がいることを知ることに。相手に会いに行くと、すでに新しい恋人がいることが判明し、幽霊はショックを受ける。幽霊の父親から、ひき逃げ犯を捕まえてほしいという願いを託され、父親が集めた証拠も受け取って主人公は独自に捜査を開始。現場に駐車していたドライブレコーダーの映像から、主人公が追っていた犯罪組織の関係者が写っていることがわかりますが、その人物もすでに亡くなっており、手がかりは途絶えてしまいます。

 刑事チームは犯罪組織のアジトに覚せい剤があると予想し、捜査を行いますが、主人公の暴走により空振りに終わり、周囲からひんしゅくを買うことに。幽霊は自分の望みをかなえたとして成仏を決意し、刑事チームはついに犯罪組織のボスがいる屋敷に突入。

 ところが、成仏したはずの幽霊は独自の捜査を続けており、警察内部に内通者がいることを突き止め。その内通者は刑事チームのリーダーで、激しい銃撃戦が繰り広げられる現場に主人公が急行。リーダーに銃を向けますが、内通者は高跳びして逃亡し、主人公は犯罪組織のメンバーと激しい殴り合いを繰り広げる。幽霊は犯罪者たちに憑依して暴れ、主人公をサポートする。

 主人公は銃撃で重体となりますが、幽霊の力で救急車が早く移動できるように助けられ、目覚めます。幽霊の父親から、息子が同性愛者だから結婚を認めなかったのではなく、彼の恋人の浮気現場を目撃したために拒否していたことが明かされ、幽霊と父親は和解。

 刑事として回復した主人公は幽霊の家族とオンラインで会話し、最後はみんなでお出かけしておしまい。

 主人公は事件解決のためには捜査方法に無茶も厭わない直情型で、冥婚用のお札を拾ったことから死者との結婚の儀式に巻き込まれるという文化の違いをユーモラスに描いていました。おばちゃんたちが主人公の周りにわらわら集まって結婚の手続きを進めるシーンは、文化的な違いを笑いに変えたコメディ要素として楽しめました。

 物語は、主人公にしか見えない幽霊とのドタバタギャグと、幽霊のひき逃げ事件の解決と主人公たちが追う犯罪組織のボス逮捕という二つの話が並行して進む構成で、笑いと緊張感のバランスが良かったです。

 特に刑事チームのリーダーは真面目なのか抜けているのか分からない絶妙なキャラクターで、彼のドタバタに思わず笑顔になりました。太っちょの後輩も含めて、魅力的なキャラクターが多く登場する点も見どころの一つです。

☆☆☆☆

鑑賞日:2023/08/02 グランドシネマサンシャイン池袋

監督チェン・ウェイハオ 
脚本チェン・ウェイハオ 
ウー・チンジュン 
出演グレッグ・ハン 
リン・ボーホン 
ワン・ジン 
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