映画【動脈列島】感想(ネタバレ)

●こんなお話

　新幹線公開問題で苦しむ人のために国鉄を脅迫する若者と捜査をする刑事たちの話。

●感想

　医者の主人公がおばあちゃんの診療をしているけど、家の真上を新幹線が通るたびに「B29だ」とパニックになって亡くなる。世間では国鉄に対して公開問題を訴えるけど、国鉄はあまり被害者団体に誠意ある対応をしない様子。

　主人公は恋人の看護師からニトログリセリンを盗むように頼む。そして新幹線のトイレを詰まらせて中からニトログリセリンと告発状が出てきて、騒音対策とか何かしらの動きをしないと10日後までに新幹線を脱線させて告発状を送付して新幹線の公害問題を訴える。

　警察は新幹線公害問題の団体の告発状と同じ文章ということでその文章を書いた主人公に捜査の手が進むけど、主人公はヨーロッパ旅行中ということがわかるけど、旅券は偽装で日本にいるのではと推測。新幹線脱線が起きて脅迫が本気だということを見せたり。

　警察はマスコミと協定を結んで次の脅迫を止めるまで報道しないようにする。けど主人公は新幹線を電波で止める装置を開発して新幹線と車で並行して電波で停止させることに成功。マスコミは警察を批判するけど、刑事は主人公の身元を報道して全国指名手配。

　主人公は飲み屋で知り合った女性と一緒になって彼女の協力を得ながら、脅迫当日になって血液輸送車を盗んで緊急のふりをして検問を突破して移動に成功して、新幹線近くのブルドーザーにリモコンを仕掛けてラジコンでブルドーザーを移動させて新幹線を止めようとして、警察もみんなでブルドーザーを止めて犯人を説得して主人公が投降しておしまい。

　犯人と警察の知的な駆け引きが単純に面白くて、手がかりから捜査本部で話し合いをして次の手がかりを追いかけて犯人に近づいていく警察の捜査や主人公も庶民の公害問題を訴えるために自分の知識を活かして新幹線を脅すという。そこに協力する女性たち。

　クライマックスがブルドーザーをみんなで飛び込んで止めるというのがそれほど見せ場としては迫力不足に感じましたが、120分ハラハラドキドキできる1作でした。

☆☆☆☆

鑑賞日:2010/04/26 DVD　2024/05/26 U-NEXT