映画【原子力戦争 Lost Love】感想(ネタバレ)

Lost Love
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●こんなお話

 原子力発電所の賛成派、反対派の利権争いの話。

●感想

 オープニング、海岸にあがった2人の死体の奥でどーんとそびえる福島原子力発電所。これを2011年3月11日以降に見ると、なんともいえない気持ちになります。

 漁業の町だったのが、原発を建てることによって。一気に原発の税収で町が潤ったり。「燃料棒が破損したのではないか?」と疑う記者に対して原発のご用学者が「そんなことは東京の家1軒が燃えて東京中の家が燃えるくらいありえない」と語ったり。「アラビア湾が封鎖されて石油が入ってこない確率のほうが断然高い。石油が入らなくなったら、死者がたくさん出るんだ」と原発を擁護する意見を言ったりしている1978年。

 原田芳雄さんが実際の福島第1原発に入ろうとして、守衛と揉めるシーンが出てきますが。ストーリー上浮いてしまっていますが、ゲリラ撮影の緊迫感は伝わってきました。ただ、門のところに立っているだけなのでもっと突っ込んでもらいたかったです。

 それに、ヤクザと新聞記者。2人の主人公が原発と女を追いかけますが、2つのストーリーがあまり絡み合っておらない感じがしました。主人公が、被害者の妻と突然寝たりするのもよくわからなかったです。

 とはいえ、原発の問題をこの時代から取り上げている作品で。今、見るべき作品だと思いました。

☆☆☆

鑑賞日:2011/12/17 DVD

監督黒木和雄 
脚本鴨井達比古 
原作田原総一朗 
出演原田芳雄 
山口小夜子 
風吹ジュン 
石山雄大 
浜村純 
佐藤慶 
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