映画【ジャッキー・コーガン】感想

☆☆☆

●こんなお話

 犯罪組織のゴタゴタの話。

 詳しいあらすじ解説はMIHOシネマさんの映画ブログにて

●感想

 話の流れとしては貧困にあえぐチンピラが賭場荒らしをして金を強奪するけど、案の定マフィアにバレて殺し屋から事件に関わった人物たちを1人また1人と暗殺していくという流れ。

 チンピラが賭場荒らしを持ちかけられ、そこの賭場の見張り役は前に1度賭場を荒らされて、それが自作自演だったんではないか? と疑いがかけられている。そこにまた強盗が入れば、また見張り役の自作自演だと思われるから大丈夫だ。と。
 そしてチンピラ2人が強盗に入る。ここはテレビの音が印象的にせりあがってきて、かなりの緊張感で興奮するものでよかったです。ここまでが25分くらい。

 そしていよいよ話の本筋が転がり始めるところで、殺し屋のブラピが登場。特に序盤は長くもなく緊張感を保っての出だしで素晴らしかったです。おそらくレンズとかも変えていて、物凄いヨリになったりして印象的な映像になってました。
 殺し屋であるブラピは、部下を使って賭場の見張り役をボコボコにします。レイ・リオッタさん演じるこの男の殴られるシーンは、鈍いゴツボツという重低音が怖くて見てられないバイオレンスっぷりで、かなりの「痛さ」の伝わる映像でショッキングでした。

 チンピラたちは大金を手にしてしばらくぶりに再会する。ここで犬泥棒をしていた片割れの回想シーンが笑えるものでよかったです。車を爆発させようとするシーン。よく友だちが花火とかでいたずらしようとして「絶対怪我するわ」と見ていると絶対怪我するパターン。それをやっていて爆笑でした。しかも吹き飛びかたが絶妙っつう。
 チンピラたちはやっぱり調子乗っちゃって自分たちの犯行だとバレちゃう。

 ブラピは顔が割れてるから、仲間の殺し屋をNYから呼ぶ。「エコノミー」で。そしてやってきてたのは物凄い太ったおじさん。エコノミーでやってきたんだと笑える初登場。
 ボクが1番よかったのは、この仲間の殺し屋でこの人のアクションが酷くて、それにリアクションするブラピの表情が爆笑ものという。
 ずーっと酒を飲んで女の愚痴を言う。その時のブラピの眉毛の動かしかたとか最高で「全然、使えねえじゃんこいつ」感が腹抱えて笑えてよかったです。
 そしていざ仕事の話をしようとすると「いやー、オレNYから出ちゃいけなくてダメなんだよ」と、これまた言い訳の嵐。「お前仕事しに来たんだろ」と怒るブラピ。
 ここも「いるいるこういうヤツ、自分も含めて」と、何に対しても言い訳や愚痴をして逃げてばかりの人が自分も含めてのあるあるネタでした。
 ホテルでも売春婦と問題起こしたりして全然使えないから、ブラピ結局1人でやることに。

 個人的にはここら辺から、普通のマフィア映画みたくなってしまって退屈でしたが。暗殺シーンはどれもカッコよくて決まってたと思います。特に最初の暗殺は、それまでその人がなかなか不運な目に遭ってたのに。撃たれるわ車に激突されるわというのをスローで見せるという。まさに踏んだり蹴ったりとはこのことで、ここも悲しすぎて笑えるという。
 んで、ブラピはチンピラに会って仲間の居場所を聞いて……。という2人の暗殺シーンは普通でイマイチかなと思ってしまいました。今までがコメディタッチだったため、「普通」になってしまったのが残念でした。

 ただボクはアメリカの経済やら大統領とかの話はよくわからないため、賭場にいた人たちが財布を巻き上げられるときに一気にテレビの音がせりあがってきたりするタイミングで聞こえてくるブッシュ前大統領の話の意味とかはわからなかったです。
 けど、最後まで見て思ったのは。チンピラの1人が言う「この世はクソだ。自分しか信じられない」とブラピが言う「アメリカは国じゃない、ビジネスだ」というところ。そして印象的に挟まるブッシュさんやマケインさんそしてオバマ大統領の演説。それに野次るブラピ。
 いくらリーダーが変われど俺たちは何も変わらないということ。そしてブラピが初登場して仕事の依頼を受ける車中で、「賭場の見張り役が怪しいから尋問しろ」と言われると「殺しちゃう」と返します。見張り役はどうやら犯行には関わってないと感じながらも殺してしまおうとするブラピ。
 それはつまり、リーダーは実際にやったやってないというより。大衆から周りからどう見られているのかが重要。ということなのだと思いました。後は単純に「リーダーたちは理想を語るけど、俺たちは不況だぞ。ってかオバマ頑張れよ!」とオバマ大統領に対する叱咤激励の映画でもあるのかなと。

 97分飽きず……。ラスト20分くらいは飽きちゃいましたが、カッコいいコメディ映画としてよくできていると思いました。

☆☆☆

鑑賞日:2013/05/17 TOHOシネマズ南大沢

監督アンドリュー・ドミニク 
脚本アンドリュー・ドミニク 
原作ジョージ・V・ヒギンズ 
出演ブラッド・ピット 
リチャード・ジェンキンス 
ジェームズ・ガンドルフィーニ 
レイ・リオッタ 
スクート・マクネイリー 
ベン・メンデルソーン 
サム・シェパード 
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