映画【Jam Films】感想(ネタバレ)

Jam Films (2002)
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●こんなお話

 人気監督たちの短編作品集の話。

●感想

「Messenger」

 ただ謎の女性がヤクザにメッセージを伝えに来たと思ったら、黄泉の世界へいざなうという。それだけの話の15分で正直、特に面白さを感じるのが難しい1本でした。ただ長さを感じるだけの時間でした。

「けん玉」

 ふらふらしている男とその彼女がけん玉拾って、ほんの少しだけ騒ぎになる話。

 平穏な日常をのんびりと映していて個人的に好みの世界でした。主人公カップル以外に全く関係のない会社員が社長からプレゼントでけん玉をもらい、その中にオーストラリア旅行だかのチケットを拾うために走り回る人たちがいて彼らと少し関わるという。この人たちのオーバーアクトなコメディお芝居が受け付けずに退屈な時間が多かったです。

「コールドスリープ」

 冷凍睡眠から覚めたら別の惑星にいて人類が数人の状況になっている人の話。

 目覚めたら古びた学校みたいなところで、しかもまともな人間がいない様子。1人だけ主人公に声をかけてくれる人がいて、状況を説明してくれる。

 くだらなさはなかなかのもので筒井康隆さんが楽しそうにお芝居をしているのを楽しむ映画でした。

「Pandora -Hong Kong Leg-」

 水虫を治すために謎の治療をする人の話。

 足をなめなれて恍惚な表情をする吉本多香美さんが見どころですが、足をなめるのをがっつり見せられるのでゾワゾワする映像が結構きつい作品でした。

 それぞれの監督がアクションコメディが得意、SFもの、エロスなど得意なジャンルで作ってましたが、正直どれも興味が続かない内容になってしまっていて、短編は難しいと再確認できる作品集でした。

「HIJIKI」

 女性たちを人質に立てこもった男の話。

 銃を持って立てこもっている何も話さない男を圧倒する女性たちという不自然な構図が楽しくて、そのギャップが堤作品らしい笑いとなっていて、短編ながらも笑えてこの短編集では1番好みの作品でした。ずっと女性たちが犯人に対して押し続けて、犯人の気持ちを変えさせてしまうという勢いと犯人のヒジキに対する思いの爆発の緊張と緩和の笑いでした。

「JUSTICE」

 ポツダム宣言の英語の授業をしている男子高校生が外で体育の授業をしている女子生徒を眺める話。

 正直、これは結構退屈な時間で、ただ綾瀬はるかさんの体を見るくらいしか楽しむポイントがなかったです。エンドクレジットの出方が同じ行定監督の【GO】のオープニングっぽくてそこは上がってよかったくらいで、15分が長く感じる1本でした。

「ARITA」

 ARITAなる謎のキャラクターとの話。

 ひたすら広末涼子さんのモノローグとARITAというキャラクターが画面に映り続けるくらいで、ARITAの映像表現が面白くて燃やされて部屋中を動き回るところとか面白かったです。広末涼子さんの語りが書き込みで…という展開もよかったです。岩井ワールド全開の1本でした。

 広末涼子さんが卵みたいなものをほおばるところが印象に残る作品でした。

☆☆

鑑賞日:2020/06/05 Amazonプライム・ビデオ

監督北村龍平
篠原哲雄
飯田譲治
望月六郎
行定勲 
堤幸彦 
岩井俊二
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