映画【ハッチング 孵化】感想(ネタバレ)

Hatching
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●こんなお話

 もしも【のび太の恐竜】の拾った卵が怖くて育っていったら…な話。

●感想

 お母さんがスマホでセルフィーで幸せな家族を撮影している母親。明るい画面にTHE幸せな描写からして違和感あるスタートでよかったです。

 お父さんがいてお母さんがいて長女と弟の幸せな4人家族。カラスが入ってきて部屋中のインテリアを破壊して暴れまわる。長女が何とか捕まえると母親が首を絞めて殺して「生ごみに捨ててね」と笑顔。

 いきなり怖くて不気味でどういう家族なんだろう? という90分の興味が続く映画でした。

 娘は新体操をしていて母親も教育ママとして指導が厳しい&動画とか生配信とかで撮影をするのに忙しい。娘が夜に森の中で卵を見つけて拾う。日に日に大きくなっていく卵。

 ある日、母親が修理屋の男性とがっつりキスをしているのを目撃してしまう。母親は恋をしていると娘に嬉々として語る。娘は卵に涙を流すと卵が孵化して大きなカラスみたいなのが誕生。

 ここから怪物を隠して育ててバレるかバレないのかハラハラドキドキとどういう生態なのかとかという流れ。

 娘が起きると隣の家の飼い犬の死体が置かれていて、娘が嘔吐するとその嘔吐物を食べる怪物。娘に対して脅威となる存在を襲い始める怪物。また怪物と一心同体化したのか主人公が負傷したり怪物が負傷したりするとお互い傷つく描写があったり。

 そして新体操のライバル的になりそうな隣人の女の子が襲われてしまって、しかも主人公にどんどんと姿かたちが似てきている。母親の不倫相手の家に住むことになった主人公だけど、その不倫相手に怪物の存在がバレそうになって、主人公と母親が家を出たときのそこの家の赤ちゃんを襲おうとする怪物。それを察して主人公が新体操の鉄棒から落下して自らを負傷させて怪物も負傷。

 不倫相手が化け物が主人公だと思って家から追い出されて、母親とうとうブチ切れる。車のハンドルに頭を叩きつけて発狂するのは名シーンだと思います。

 何事もなく家に帰ってくる母親と娘だけど、怪物もやってきて。怪物を娘だと勘違いした母親に怪物襲い掛かって娘が救出して母親と娘で怪物と対峙する。けど怪物をかばった主人公の胸に母親の包丁が刺さって返り血が怪物にかかると娘の姿に変貌していくという。

 母親の教育によって、いわゆる自己肯定感が低いという主人公に精神不安定な弟に良い人だけど良い人すぎて何考えているのかわからない父親と一体全体この家族はどういう状況なのかという幸せそうなシーンとかでも終始不安になる見ているこちらの気持ちがぐらぐらさせてくれて、さらにホラー映画クリーチャー映画のジャンル映画的な面白さでくるんでいて不思議な魅力の1本でした。

☆☆☆

鑑賞日:2022/04/27 川崎チネチッタ

監督ハンナ・ベルイホルム 
脚本イルヤ・ラウチ 
原案イルヤ・ラウチ 
ハンナ・ベルイホルム 
出演シーリ・ソラリンナ 
ソフィア・ヘイッキラ 
ヤニ・ヴォラネン 
レイノ・ノルディン 
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