●こんなお話
アフガニスタン戦争でアメリカ軍の通訳が重傷のアメリカ兵を100キロ運んだり、彼との約束のビザ発給のために救われたアメリカ兵が頑張る話。
●感想
アフガニスタン戦争の中で、主人公の小隊が検問をしているシーンから始まる。通訳を連れて調べていたトラックが突然爆発し、通訳を失ってしまう。そんな中、新たに反抗的な問題児の通訳がやってくる。仲間からは問題児だと語られ、主人公も少し高圧的な態度を見せる。
主人公たちは爆薬捜索の任務に就き、部下の案内で進んでいくが、通訳はその道に待ち伏せのアンブッシュがあると勘を働かせる。主人公は通訳に「通訳だけやっていろ」という態度だが、念のため偵察を送るとタリバンの待ち伏せが判明。通訳の言うことが正しかった。別の場所で爆薬を探していた小隊はタリバンと銃撃戦となり、味方は全滅、主人公と通訳だけが辛うじて逃げ延びる。
隠れた民家にもすぐ敵が迫り、主人公は撃たれて意識朦朧。通訳がタリバン兵を射殺し、手作りのストレッチャーで主人公を運ぶ。途中で敵に見つかりかけたり、反タリバンの市民に助けられながら、大八車を押したり痛み止めのアヘンをもらったり、険しい山道を通り抜ける。
車を手に入れて移動するが、故障したタリバン兵が車に乗り込んでくる緊迫の場面も。米軍基地にたどり着くも、タリバン兵に見つかり通訳が再び敵を倒す。米兵が駆けつけて主人公は救出される。
アメリカに戻った主人公は車屋を営むが、通訳はピザの配達員を装ってアメリカ行きを約束されていたのに、約束は果たされず行方不明に。タリバンに懸賞金をかけられていることが判明し、主人公は移民局に電話するが、永遠につながらないコールセンターにイライラが爆発。
奥さんに相談し、傭兵の協力を得ようとするが別任務優先で断られ、主人公は単身で通訳の弟に会い居場所を聞き出し、運転手とトラックを得て救出に向かう。途中、タリバンに見つかり銃撃戦に巻き込まれ、敵に居場所がバレて追手がかかる。
通訳と再会しピックアップ地点へ向かうが、追手に追われ銃撃戦に。弾切れになり絶体絶命の状況になるけれど、騎兵隊が到着して助かって物語はおしまい。
シンプルでわかりやすい三幕構成。迫力の戦闘シーンと、反発しながらも友情を育んでいく主人公と通訳の関係が熱いです。序盤のゆったりしたペースや、帰国後に意識朦朧のまま同じシーンを何度も見せる演出はやや鈍重に感じる部分もあったり。キャラクター紹介のテロップも多く、逆に混乱を招いていた印象。
それでも、アメリカのカスタマーサポートの永遠につながらない無力さを痛感できるというユニークな学びがある一本でした。
☆☆☆
鑑賞日:2024/02/25 イオンシネマ座間
監督 | ガイ・リッチー |
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脚本 | ガイ・リッチー |
アイヴァン・アトキンソン | |
マーン・デイヴィス |
出演 | ジェイク・ギレンホール |
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ダール・サリム | |
アントニー・スター | |
アレクサンダー・ルドウィグ | |
ボビー・スコフィールド | |
エミリ ー・ビーチャム | |
ジョニー・リー・ミラー |