映画【ゴジラ GODZILLA】感想(ネタバレ):ユーモアとアクションが融合した新感覚ゴジラ映画の魅力

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●こんなお話

 フランスの水爆実験でイグアナがめちゃ巨大化して、日本漁船が襲われて生き残ったおっちゃんが「ごじら……ごじら」とつぶやいちゃったもんだから、ゴジラと命名された巨大イグアナがニューヨークで大暴れする話。

●感想

 「ゴジラ」という名前が冠されているために、どうしてもゴジラ映画としてのイメージが強くなりすぎてしまいますが、もしこの冠を外して観れば、案外普通に楽しめる作品かもしれません。物語はフランスの核実験によって巨大生物が誕生し、アメリカで暴れまわるという設定で、その点では環境問題や核実験の影響を感じさせます。フランス軍もこの巨大生物に立ち向かうために尽力していて、その奮闘ぶりも見どころの一つです。

 主人公は生物学者で、元恋人であるジャーナリスト志望のヒロインとの複雑な関係も描かれています。ヒロインは特ダネを狙い、主人公が持つトップシークレットの映像を流出させてしまい、物語は思わぬ方向に展開していきます。こうした人間関係の変化は物語のスパイスにもなりますが、正直言うと、そこにあまり重点を置かず、ゴジラとの戦いの方をもっと見たくなる場面も多いです。

 映画はコメディタッチの要素もあり、独特の軽妙さを持っていますが、そのユーモアが好みの分かれるところかもしれません。特にニューヨーク市長のキャラクターは非常に個性的で、観る人によっては戸惑いを感じるかもしれません。米軍の描写もコミカルで、彼らの動きがかえって街の破壊を招く様子は、怪獣映画の中でも異色の面白さを生んでいます。

 ストーリーは、ゴジラを追う米軍の視点と、フランス軍や主人公たちがゴジラの卵を探す視点という二つの流れで進みます。この二重構造によって、最後まで飽きずに楽しむことができました。しかし、最終決戦のシーンがタクシーでの追跡劇という規模感になってしまい、もう少し迫力があって広がりのあるクライマックスを期待したいところでした。

 全体の上映時間は130分とやや長めですが、リラックスして楽しめる娯楽作品として気軽に観られる映画です。独特の雰囲気やキャラクターの掛け合いを楽しみながら、怪獣映画の新しい一面に触れてみるのも良いかもしれません。

☆☆☆

鑑賞日:2013/10/07 DVD 2018/08/15 Amazonプライム・ビデオ 2025/07/13 Amazonプライム・ビデオ

監督ローランド・エメリッヒ 
脚本ディーン・デヴリン 
ローランド・エメリッヒ 
出演マシュー・ブロデリック 
ジャン・レノ 
マリア・ピティロ 
ハンク・アザリア 
ケヴィン・ダン 
アラベラ・フィールド 
マイケル・ラーナー 
フィリップ・ベルジュロン 
ヴィッキ・ルイス 
ダグ・サヴァント 
ハリー・シェアラー 
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