映画【ファイナル・ファイト 最後の一撃】感想(ネタバレ):世界格闘技選手権の格闘技アクション。

Final Fight
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●こんなお話

 弟子を失った元チャンピオンが、再びリングに立ち宿敵との決着に挑む話。

詳細ネタバレあらすじ

 かつてアジアの空手道チャンピオンだった甲斐正彦は現役を引退し、香港で武術ジムを経営している。甲斐のもとには格闘技を学ぶ若者たちが集まっているが、その中にはジョンという男もいた。甲斐はジョンに格闘技を教えていたものの、ジョンは身につけた技を使って仲間たちと街中で暴れていた。甲斐はジョンの行動を知り、ジョンを破門する。 

 その後、ジョンたちは街でミリーと恋人の龍天明に絡む。ジョンたちが二人に手を出すと、龍は格闘技で反撃する。甲斐はその場で龍の動きを目にする。甲斐は龍をスカウトするが、断る龍。その後龍はジョンたちに襲われて負傷。甲斐のジムを訪れ、格闘技を教えてほしいと頼む。龍にはジョンたちに対抗する目的があり、甲斐は復讐を目的とした格闘技の指導を断る。

 龍はそれでも甲斐のもとへ通い続ける。甲斐は龍に格闘技の基本から指導を始め、身体の使い方、打撃、蹴りなどを教える。龍は甲斐の指示を受けながら訓練を続け、少しずつ技を身につけていく。甲斐は実際の動作を繰り返しながら龍を鍛え、龍も訓練を重ねていく。

 龍が甲斐のもとで訓練する一方、恋人のミリーは龍が格闘技に時間を使うことについて話をする。龍は訓練を続け、甲斐からさまざまな技を教わる。二人の師弟関係が続く中、龍は格闘家として大会へ出場する準備を進める。

 やがて龍は世界格闘技選手権に出場する。各国から格闘家が集まる大会で、龍は試合を勝ち進んでいく。そして決勝戦まで進み、現チャンピオンのチョン・リーと対戦することになる。

 龍とチョン・リーの決勝戦が始まる。二人はリング上で打撃を繰り返し、龍もチョン・リーに攻撃を返していく。しかしチョン・リーの攻撃を受けて龍は追い込まれ、最終的にチョン・リーに倒される。龍は試合中に死亡する。

 弟子を失った甲斐は格闘技から離れ、酒を飲む生活を続ける。以前のようにジムで選手を育てることもなくなり、生活は荒れていく。街で男たちに絡まれた際には、酒に酔った状態でも格闘技を使って相手を倒す。

 その後、甲斐は再び格闘技の世界へ戻ることになる。甲斐は1989年の世界格闘技選手権に出場するため、トレーニングを始める。走り込みや身体を鍛える練習を繰り返し、試合に向けて身体を作っていく。

 甲斐は大会に出場し、試合を勝ち進む。一方、チョン・リーも大会に出場しており、二人は決勝戦で対戦することになる。チョン・リーは龍が使用していたヘッドバンドを身につけている。

 決勝戦が始まり、甲斐とチョン・リーがリングで対戦する。チョン・リーは打撃を繰り出し、甲斐も攻撃を返す。二人はリング上で攻撃を繰り返し、最後まで戦う。甲斐はチョン・リーを倒し、世界格闘技選手権の決勝戦に勝利する。龍を倒したチョン・リーとの試合を終え、甲斐は再び世界大会のチャンピオンとなっておしまい。

●感想

 冒頭からさまざまな格闘家が集まり、トーナメント形式の大会で戦う場面から始まるので、格闘技映画としてかなり分かりやすい入り方になっています。いきなりリング上で選手たちが戦っているため、最初から大会を見せて作品へ引き込んでいく構成が楽しかったです。

 そこから甲斐が弟子を育てる話へ移ります。ところが、最初の弟子であるジョンは甲斐から教わった格闘技を街中での暴力に使ってしまい、甲斐から破門されます。師匠が弟子を育てていく物語が始まったと思ったところで、最初の弟子が早々に問題を起こすので、「これは育成に失敗しているのでは」と思ってしまいました。

 続いて甲斐が龍を見つけ、今度は龍を弟子として鍛えていきます。ここではトレーニング場面にかなり時間が割かれていて、甲斐が龍に技を教え、龍がそれを身につけていく過程が描かれます。師匠と弟子が一緒に訓練して、大会へ向けて準備していくという格闘技映画らしい展開です。

 ところが、龍が世界大会へ出場すると、物語はかなり速いペースで進みます。大会を勝ち上がって決勝戦へ進み、チョン・リーと戦ったかと思うと、その試合で龍が倒されてしまいます。ここまで甲斐と龍の修行を見せてきたので、もう少し大会での戦いを見たかったところです。

 さらに龍を失った甲斐が酒を飲んで生活する場面が入り、そこから再びトレーニングを始めます。そして今度は甲斐自身が大会へ出場し、決勝戦でチョン・リーと戦います。

 このあたりはかなりダイジェスト的に進む印象でした。弟子を育てる、弟子が大会に出る、弟子が倒される、甲斐が酒を飲む、再び鍛える、大会に出る、決勝戦で戦う、と出来事が次々に進んでいきます。物語として大きな出来事は続くのですが、それぞれの出来事をじっくり描くというより、次の展開へどんどん進んでいく作りです。

 そのため、ストーリーの盛り上がりという点では少し物足りなさもありました。ただ、格闘技映画として見ると、当時の作品ならではの熱さや勢いはしっかり感じられます。特にトーナメントのリングで格闘家たちが次々に戦う場面や、甲斐が再び身体を鍛えて大会へ戻っていく流れには、1980年代末の格闘技アクションらしい熱気があります。

 そして最後は甲斐とチョン・リーの決勝戦です。ここまでの物語を考えると、最終的にこの二人がリングで対戦するところへ向かっていたことがはっきりします。甲斐がチョン・リーを相手に最後まで戦うため、終盤は格闘技そのものを楽しむ時間になっています。

 物語の展開にはかなり駆け足なところがありますが、格闘技を中心にした場面には当時のアクション映画らしい勢いがあります。細かなドラマを積み重ねるタイプというより、修行と大会、そして決勝戦という格闘技映画の要素を次々と見せていく作品として楽しめました。

☆☆

鑑賞日:2026/08/30 DVD

監督後藤秀司 
アクション監督倉田保昭 
脚本沢口義明 
原案倉田保昭 
出演倉田保昭 
ヤン・スー 
サイモン・ヤム 
クリスティーナ・ローソン 
小野進也 
ラム・ケンミン 
スチュアート・スミス 
早瀬恵子 
ストロング金剛 
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