映画【ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密】感想(ネタバレ):麒麟をめぐる魔法界の攻防!ダンブルドアと宿敵の対決が描かれる最新ファンタジー

FANTASTIC BEASTS: THE SECRETS OF DUMBLEDORE
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●こんなお話

 悪い魔法使いが無罪放免になって魔法界のリーダーと立候補するのでそれを阻止する作戦をする話。

●感想

 物語は、ダンブルドアと宿敵の魔法使いが対面し、言葉を交わすも相容れず別れる場面から始まる。主人公は、希少な魔法動物・麒麟の出産に立ち会っていたが、その最中に敵陣営が襲撃。母麒麟は命を落とし、生まれたばかりの子が連れ去られる。しかし後になって、実は双子が生まれていたことが明らかになる。

 やがて悪の魔法使いの勢力拡大を食い止めるため、主人公と仲間たちは再び集結する。ただし敵には未来を予知する能力があり、作戦の全容は誰にも知らされないまま、各メンバーが別行動で任務を遂行することになる。ドイツの魔法省で裏切りに遭い窮地に立たされたり、宿敵が無罪放免となって魔法界のリーダー候補に名乗りを上げるなど、情勢は目まぐるしく変化していく。

 その過程で、ダンブルドアが差し向けた若い暴走魔法使いが襲来し、激しい魔法戦が展開される。さらに、その若者の父がダンブルドアの弟であることが判明し、血縁関係をめぐる新たなドラマも動き出す。一方では人間と魔法使いの間で進展する恋模様も描かれ、物語に柔らかい色合いを添えます。

 クライマックスは魔法界の選挙。はじめは宿敵が選ばれるが、麒麟の能力によって不正が暴かれ、彼はその場から逃走。最後は仲間である人間の結婚式が開かれ、晴れやかな雰囲気の中で物語はおしまい。

 宿敵は恐ろしい魔法使いとして描かれる割に、主人公たちの作戦にあっさり翻弄されてしまう印象が強く、脅威としての存在感は薄めに感じられた部分もあります。また、主人公自身が本筋に深く関わらないまま活躍する場面が続くため、彼が危機に陥っても物語的な緊張感が薄れるところがありました。潜入捜査のくだりも、なぜ容易に侵入できたのか、潜入の成果が何だったのかがさらっと流されてしまい、感情移入しにくかったです。心を読む能力をあっさり突破し、最後は裏切りからの再合流という展開も、あまり余韻が残らないものでした。

 とはいえ、街が魔法で破壊される迫力の映像や、巨大サソリが襲いかかるシーンなど、CGを駆使したアクションは見応えがあり、130分を最後まで楽しく見られる一本でした。

☆☆☆

鑑賞日:2023/01/09 NETFLIX

監督デイビッド・イェーツ 
脚本J・K・ローリング 
スティーヴ・クローヴス 
原作脚本J・K・ローリング 
出演エディ・レッドメイン 
ジュード・ロウ 
エズラ・ミラー 
ダン・フォグラー 
アリソン・スドル 
カラム・ターナー 
ジェシカ・ウィリアムズ 
キャサリン・ウォーターストン 
マッツ・ ミケルセン 
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