ドラマ【フォールアウト】感想(ネタバレ):地上は地獄、地下はユートピア?…と思いきや──バイオレンス×SF冒険劇に燃える

Fallout
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●こんなお話

 核爆弾で荒廃した世界でサバイブする人たちの話。

●感想

 核戦争によって地上が荒廃し、人々は地下に追いやられた世界。地下施設で暮らす主人公のひとりが、隣の地下エリアの住民と結婚することになったことから物語が動き出す。しかし、実はそのエリアの人々は、かつて地上にいた人間で、隣の地下エリアの住民を襲撃していた過去を持っていた。突然の襲撃で父親を連れ去られた主人公は、真相を追って地上世界へと足を踏み出す。

 一方、地上では宗教団体のような軍団がパワースーツをまとって支配しており、別の主人公はその団体で召使いとして働いている。無能でパワハラ体質なスーツ兵に仕える日々のなか、偶然にもパワースーツを手に入れた主人公が、正義のヒーローとして立ち上がる。

 さらに登場するのは、賞金稼ぎの主人公。彼はかつて西部劇の俳優だったという異色の過去を持ち、現在は「食鬼」と呼ばれる存在を追って旅をしている。

 物語はそれぞれの視点で進行し、地下出身の主人公が父親の手がかりを求めて各地を旅する中で、荒くれ者に襲われたり、賞金稼ぎの標的と交錯したり、バイオレンス満載の混沌とした展開が描かれる。そこにパワースーツの主人公が登場して戦闘に加わるなど、キャラクター同士が交差していく展開が見どころ。

 地下に残された弟は、施設の隠された真実に迫っていく。そしてユートピアだと思われていた地下施設の真の姿や、核爆発前の人間ドラマなども描かれ、物語は新たな局面へ。父親を追い続けていた主人公がようやくたどり着いた先には、思わぬ真実が待っていた…。

 暴力が支配する世界での、容赦のないバイオレンスや怪物たちの登場、ロードムービー的な展開は非常にエンタメ性が高く、1話ごとのテンポも良くて楽しめました。バラバラだった登場人物たちが交差していく構成も上手く、続きが気になるストーリー展開でした。

 ただ、物語が後半に入ると地下施設の真相解明や回想シーンなどが増えて、アクションや冒険要素が減少。盛り上がりに欠ける印象があり、ややテンポダウンしたと感じました。

☆☆☆☆

鑑賞日:2024/12/19 Amazonプライム・ビデオ

監督ジョナサン・ノーラン
脚本ジョナサン・ノーラン
グラハム・ワグナー
ジェニーヴァ・ロバートソン=ドウォレット
出演エラ・パーネル
アーロン・モーテン
ウォルトン・ゴギンズ
カイル・マクラクラン
サリタ・チョウドリー
デイル・ディッキー
モイセス・アリアス
デイブ・レジスター
アナベル・オワ・ハゲン
ザック・チェリー
ロッド・ルッツィ
ジョニー・ペムバートン
シェリア・メンデス・ジョーンズ
マイケル・エマーソン
Dr. シギ・ヴィルツィヒ
レスリー・アガムズ
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