●こんなお話
青年将校が首相官邸を襲撃して、総理が生存していると判明して兵隊たちがいる中、総理大臣をレスキューしようとする話。
●感想
二二六事件の岡田首相救出劇を映像として見られるだけで勉強としても、さらに単純にバレるだろうかバレないだろうかのハラハラドキドキの90分で面白く見ることができました。
冒頭は事件前に陸軍の動きが怪しいと総理と関係者が話していて、そこからいきなり首相官邸を陸軍が取り囲んで銃撃を始まるという一気のアクションでのツカミ。
そこからどうやら総理が死亡したとの情報だったけど、総理が生存していて女中部屋の押し入れに隠れているらしいと判明して救出しようとする。ただ主人公たちの憲兵隊長や書記官長などがいろんな人に耳打ちで総理救出を訴えますが、上官などは「この話は聞かなかったことに」と受け入れずに事なかれ主義を発動して、主人公たちと一緒にこちらも失望する人たち。
これじゃだめだと主人公たちだけで総理救出を決行して、軍人が取り囲む中、首相官邸に潜り込もうとする。憲兵と陸軍との上下関係や対立とかを知らなかったので、陸軍が憲兵をぞんざいに扱うのとか新鮮でした。興奮する陸軍をなだめながら潜入して、総理の焼香をさせるためと弔問客を招いて…と。そこで若い兵隊さんを話しているうちに後ろ側でこそこそ、などわかりやすい視覚的なアクション、サスペンスが繰り広げられてハラハラドキドキできました。決起将校の親玉の栗林中尉の目をいかにかいくぐるのかというのを楽しました。
あまり二・二六事件の背景とか動機みたいなのは説明されずにただ総理大臣の救出というのを見せるので歴史的背景を知らないと今一つ楽しめないのかなとも思える作劇だと思いますが、ハラハラドキドキは体感できました。
☆☆☆☆
鑑賞日:2021/03/16 U-NEXT
監督 | 小林恒夫 |
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脚色 | 高岩肇 |
原作 | 小坂慶助 |
出演 | 柳永二郎 |
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志摩栄 | |
三國連太郎 | |
星美智子 | |
中山昭二 | |
久保菜穂子 | |
中原ひとみ | |
高倉健 |