映画【皆殺しの天使】感想(ネタバレ)

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●こんなお話

 上流階級の人たちのパーティーで部屋から出られないことに気付いて水も食料も尽き欠けて大変に泣ていく話。

●感想

 豪邸の門から出てくる召使がいてクビになっても出ていっちゃう。他の召使やコックさんたちもなんやかんや理由をつけて出ていってしまう。執事が1人だけになって20人くらいが集まってパーティーが始まって、キャラクターの説明がある。

 朝4時になっても部屋から理由をつけて帰ろうとしない。みんなで雑魚寝して起きて朝食を食べて、そでも帰ろうとしない。というか帰れないことに気付いてだんだんと焦りの色が見えてくる。屋敷の外でも人が集まって「中で何が起こっているんだ」とみんなで門の前まで集まるけれど、外から覗くだけで帰ろうとしない。

 何とも不思議な映画で、この上流階級の人たちが行っているパーティーそのものが何の目的でやっているのか全くこういう世界を知らない身から見ると不思議な感覚で、暑くて上着を脱ぐことが失礼なんだと勉強になりました。

 水もなくなって命の危険を感じ始めて、壁を壊して水をみんなで奪いあうようにしたり。ヤギを捕まえて食料にしたりとサバイブしていく。レディース&ジェントルメンたちがだんだんと恥も外聞も気にせず人間の本能が強まっていく姿が面白かったです。

 惜しむべきは登場人物の見分けがあまりわからず、魅力的に思えるキャラクターがいませんでした。

 そしてあるときにみんなの立ち位置がパーティーが終わるときと全く同じ構図になっていることに気付いて、その時の状況を再現する、すると部屋から出られて…。カットが変わると教会のシーンになっていて、外に出ようとすると…。という理由はわからないけれど部屋から出られない不思議怖さが見られて面白い映画でした。

☆☆☆☆

鑑賞日:2021/10/11 DVD

監督ルイス・ブニュエル 
脚本ルイス・ブニュエル 
原案ルイス・アルコリサ 
ルイス・ブニュエル 
出演シルヴィア・ピナル 
エンリケ・ランバル 
ルシー・ガジャルド 
エンリカ・ガルシア・アルバレス 
ジャクリーヌ・アンデーレ 
ホセ・バビエラ 
アウグスト・ベネディコ 
ルイス・ベリスタイン 
パトリシア・デ・モレロス 
クラウディオ・ブルック 
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