●こんなお話
第二次世界大戦後のブラジルで移民たちが敗戦を信じるグループと信じないグループで対立する話。
●感想
日本の敗戦を信じず勝利を信じる人たちと敗戦したことを信じはじめる人たちを迫害して殺人事件まで起こってしまうというブラジルであったということを知ることができてよかったです。
けれども、写真館を営む主人公は日章旗を踏みにじられたと帝国陸軍の大佐の指導のもと警察を襲撃したりしますが。簡単に襲撃に参加する「勝ち組」のほうになっていて、その後、終戦を信じる「負け組」の人たちに対して主人公がとる行動をしますが。それに対して主人公自身も最初から「勝ち組」だし更に簡単に襲撃に加わっているため、同じ日系人を襲って悩んだりふっきれたりと、どんな変化があったのかがわかりづらかったです。しかも、主人公がとった行動に奥さんもただ傍観して結局逃げちゃうだけだし。台詞もなく、表情だけで進む演出は素晴らしかっただけに残念でした。もっとゆっくりと丁寧に進めてほしかったです。
そして陸軍大佐の退場も主人公に対する罰も特に感情が盛り上がるわけでもなく終わってしまうので、不完全燃焼のまま終わってしまって残念でした。
☆☆
鑑賞日:2012/12/01 DVD
リンク
監督 | ヴィセンテ・アモリン |
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脚本 | ダヴィド・フランサ・メンデス |
原作 | フェルナンド・モライス |