映画【ブリット】感想(ネタバレ):刑事アクションの傑作!緊迫のカーチェイスと静かな導入が光るスリラー

Bullitt
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●こんなお話

 証人を保護しようとする刑事と殺そうとする殺し屋の話。

●感想

 ある男が金を盗み、待ち構えていた者たちから銃撃されながらも必死に逃走する。一方、主人公の刑事は有力な政治家から、シンジケートに命を狙われている参考人を保護してほしいと依頼を受け、相棒と共に任務に就く。

 ところが、主人公が恋人に会っていた間に、参考人が不用意にドアを開けてしまい、殺し屋が侵入。相棒は撃たれ、参考人もその場で殺されてしまう。護衛に失敗した主人公に対し、政治家は激しく非難。さらに病院にも殺し屋が現れるが、主人公は取り逃がしてしまう。

 参考人が殺された事実を伏せたまま、主人公は真相を追う。参考人が最後に乗ったタクシー運転手に会いに行くと、長距離電話をかけていたことが判明。情報屋からは、参考人がシンジケートの資金を盗み、命を狙われていたことを聞き出す。

 そんな中、主人公の車が殺し屋たちに尾行される。逆に尾行を返して居場所を突き止めようとするが、サンフランシスコの坂道でカーチェイスになり、敵の車は爆発。激しいアクションが展開される。

 参考人がすでに死んでいることを上司に報告し、ホテルで電話をかけていた女性のもとを訪ねるも、すでに殺されていた。恋人からは「仕事ばかりで暴力にまみれた人生だ」と責められる。

 殺された女性の荷物からは男物の服や高額な小切手が見つかり、捜査は思わぬ展開へ。実は、これまで保護していた参考人は偽物で、本物の参考人は別にいて、すでにヨーロッパ行きの便に搭乗していることが判明。主人公は空港へ急行。

 間一髪で飛行機を止めるが、参考人は逃走。銃を抜いたため射殺して事件はおしまい。

 冒頭の台詞をほとんど使わない映像だけで語る演出が印象的で、無駄のない説明やテンポが心地よかったです。刑事ものとして徐々に手がかりを積み上げていく展開と、坂道での迫力あるカーチェイスなどのアクションがバランスよく盛り込まれ、2時間しっかり楽しめました。

 ただし、冒頭から存在感を放っていた政治家が後半ほとんど登場しなくなり、公聴会や裏の政治的背景などがどうなったのか描かれず、そこは少し物足りなさを感じる構成にも感じる1作でした。

☆☆☆

鑑賞日:2023/03/24 WOWOW

監督ピーター・イェーツ 
脚色アラン・R・トラストマン 
原作ロバート・L・パイク 
出演スティーヴ・マックイーン 
ロバート・ヴォーン 
ジャクリーン・ビセット 
サイモン・オークランド 
ドン・ゴードン 
ロバート・デュヴァル 
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